僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

57歳で発症確認という幸運

飲酒歴40年、断酒歴2年と4か月、不良初期高齢者、リスボン、59歳。

本日もリスボンの、はた迷惑ポジティブ・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。



以前にも少し触れましたが、

内館牧子の「終わった人」、
時々、本屋さんで立ち読みしています。

映画?でしたっけ、舘ひろし主演の、

もちろん、見ていませんし、見る予定もつもりもありません。


立ち読みだけで断片的に楽しむ、

ちょっとけち臭い読み方ですが、

この本はなぜか、そんな風に楽しんでみたいと思っています。


主人公は63歳、
僕よりは少し上ですが、

まぁ、世代としては似たようなものです。

僕はまだ定年を迎えていませんが、
後、5年半で同じ境遇に挑戦することになります。

ですので、他人ごとではないんですね、
いろいろ、考えさせられますよ。


また最近のおっさん週刊誌も、
定年後の人生について特集することが目立ってきていますが、
こちらもいろいろ、考えさせられますね、ハイ。


で僕の場合、
単に仕事人生の区切りというだけではなく、

アルコール依存症の診断を受け、また肝硬変の発症も加えて、
断酒ライフへの入門という事情も加わります。


57歳の時に肝臓が悲鳴を上げ、生まれて初めての長期入院生活を経験しました。
そして内科の先生のすすめもあり、アルコール外来の診断も受け、
めでたく?立派にアルコール使用障害の診断を頂戴しました。


今日、「終わった人」を呼んでいる最中にふと思ったのは、
僕の発症認定がもっと遅かったらどうなっていただろう、という仮定です。

例えば、
もうすでに定年を迎え、
日々のスケジュールをほぼ真っ白、
そんな中でも酒を飲み続けていたら、どうなっていたでしょう。

これはホンマに想像でしかありませんが、
仮に67歳くらいで診断を受けたとしたら、
僕は素直に断酒ライフに入門できていたでしょうか、
と考えてしまいます。

67、もう、仕事も引退したし、
こどもたちも大学まで行かせて、就職も確認した、

パートナーとはもう長いこと、ホンマのコミュニケーションはもっていないし、
特にやりたいこともない、

このまま、飲んだくれて、パートナーに迷惑をかけ倒して死ぬのも一興。

一生、酒を飲み続けた人生だったなぁ、

なぞとひとりごちて、破滅に向かっていたような気がします。


そんな想像をしていると、
僕にとって57歳で発症を確認してもらえたということは、
かなりラッキーなタイミングだったように思います。

いつも書いていますように、
40年間、飲み倒してきました。

ですので、飲酒に関しては、もう十分です。


そして仕事もまだ現役、仕事上のテーマもまだまだ途中の段階、
はた迷惑なことに、勝手にときめき症候群もいまだに発症中、

ホンマにお金以外は、たいがいの豊かさを楽しめています。

しかも断酒ライフに入門してから、感覚も感情もパワーアップしました(ような気になっています)。

57歳という年齢は、

ちょうど「終わった人」寸前でもあり、
終わった人」を終わらせないでとどめておける、ぎりぎりの年だったのかもしれません。

だとしたら、僕は罰当たりなほど、幸運だったようです。

すなおに喜び、はしゃぐことにします。


でもちゃんと続けますよ。

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで