僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

先ちゃんのこと

飲酒歴40年、断酒歴2年と5か月、不良初期高齢者、リスボン、59歳。

本日もリスボンの、誰でも風邪ひくよね・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。



タイトルの先ちゃんとは、
プロ将棋棋士先崎学9段のことです。

もちろん、個人的に知り合いの訳ではなく、
多くの将棋ファンが親しみを込めて「先ちゃん」と呼んでいるのに僕も従っているだけです。


先崎9段は棋士としての実績もさることながら、

軽妙な文体で世間を切り取る、凄腕のエッセイストとしても知られています。


へぼ将棋しかさせない僕にとって先ちゃんは、
棋士というバックボーンをもった切れ味鋭いエッセイストです。


ホンマに先ちゃんの文章は面白いし、鋭いんですよ。

そして同僚のプロ棋士たちを俎上に載せると、
ぎったんぎったんに彼らの本質を暴きながらも、
やはり同僚愛のようなものが感じられ、
とっても人間臭い、エッセイストであり、9段の先生です。


でその先ちゃんなんですが、
ここしばらく、新聞将棋でも棋譜を見かけることもなく、
また将棋のNHK杯の解説者としてテレビで見かけることもありませんでした。


何と、休業していたそうです。

それも病気療養のためということで。


先ちゃんが患ってしまったのは、

よく、心の風邪とよばれる、
うつ病だったそうです。


今日、立ち読みしたおっさん週刊誌の記事で、
先ちゃんの病気療養のことが取り上げられていました。

さすがに名文家、先ちゃん、

うつ病がどのような病気なのか、
洗練された当事者目線で描写してくれてます。

そしてさらに、
うつ病当事者だった時に、
特に入院していた時に、

周囲にどのようなことをお願いしたかったのかを正直に書いてくれていました。

曰く、

頑張れ、はだめだけど、

大丈夫、必ず治る、よくなるよ、

はうれしい声かけだったそうです。


そして意外にも単純なことですが、
入院中はいろいろな人に見舞いに来てほしかったそうです。


うつ病の患者を無責任に励ましてはいけない、とはよく言われますが、

しかし、我慢して治療を続ければよくなることは、言ってあげるべきだそうです。


やっぱり精神的な疾患は、
本人にしかわからないことがいっぱいあるんですね。

先ちゃんは今回の入院についてすでに手記を出版されたそうなので、
また例によって、立ち読みでコンプリートしてみましょう。


うつ病から帰ってきた先崎9段が勇気をもってうつ病について語ってくれています。

僕たちもそれぞれの立ち位置から僕たちの病気について発言するなり、発信するなりしていきましょう。


きっとこれからの先ちゃん、将棋もいい将棋を見せてくれると思います。


僕たちも見習いましょう。
そしてそのためにも

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。