僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ここは日本ですかい?

飲酒歴40年、断酒歴2年と8か月、不良初期高齢者、リスボン、59歳。

本日もリスボンの、言葉を憂う・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。



今日は僕の大っ嫌いな会議の集中日。

特に大学の会議ってのは、

皆さん、教養が素晴らしいくせにその素晴らしい教養をひけらかそうとするので、
議論の論点がドンドン不明になっていくという、

それはそれは、
ブラックホールに落ち込むとはきっとこのようなことかと思わせてくれるような、

なぞの徒労感に満ちた素晴らしい時間です。



僕は以前にも報告しましたように、
大学内で完全に窓際族になりましたので、
出席義務のある会議は少なくなりました。


今日は、教授会ともう一つはちょっとちっさな反省会でした。


さて、今日の教授会のテーマですが、

「アセスメント・ポリシーの制定について」
というものなのですが、

中身の想像できる方、手を上げてください。



このアセスメント・ポリシーというよくわからない概念、

その分かりにくさにおいて先輩となる言葉がありまして、

「ディプロマ・ポリシー」
「アドミッション・ポリシー」
そして
「カリキュラム・ポリシー」

というのがその3先輩です。


いま日本中の大学は、
この3つをちゃんと制定して明文化し、
実践すると同時に、
ホンマに実行できているかどうかを自己評価しなければならないんだそうです。


さて今日の僕のはてな印、

何でここまでカタカナで語らなあかんのか、ということです。


それぞれ漢字で表してみますと、

「学位授与方針」
「入学者選抜方針」
そして
「授業科目運営方針」

といったあたりでしょうか。


カタカナと漢字とどちらが分かり易いですか。

もちろん、漢字も決して分かり易い概念ではありませんが、
カタカナにいい換えなければならない必然性は特にないと思います。


で、最近の文科省から各大学への通達として、
もう一つのこれもまた分らん概念、
「アセスメント・ポリシー」についても明文化しなさいということだそうです。


で会議中に、
ではこの「アセスメント・ポリシー」という概念、
肝心かなめの文科省さまはどのように規定してらっしゃるのかということを、
ネットで調べてみました。


どうも、ようわからん、というのが結論です。


何がようわからんかというと、

文科省のサイト内でもしっかりと規定している文書はなく、

幾つかの会議の中でなし崩し的に登場した概念のようなんですね。


こんな心もとない概念が日本中の大学の運営方針を右往左往させているんですよ、
この国では。


せめて大事なことは、日本語で検討しましょうよ、日本語で。

どうしても横文字がいいとおっしゃるのであれば、
全ての文書を英語にしましょ。

少なくとも肝心かなめの概念くらいは、アルファベットで表記しましょうよ。


無駄で無意味なカタカナ横文字、
使えば使うほどカッコ悪いと僕は思っているのですが、
どうもまだこの国では、
カタカナ横文字、かっこええんちゃう、という、

偽教養に裏付けられたヤンチー文化が根強いようです。


お役所がわけのわからん言葉を連発する国、
ここはホンマに日本ですかい?


僕たちは僕たちのアイデンティティーをしっかりと確保しましょ。
(しまった、使ってしまった)もとい

僕たちは僕たちの自分としての根拠をしっかりと確保しましょ。


ということでいつものように

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。