僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

横浜がIR誘致?

飲酒歴40年、断酒歴3年と7か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、当事者目線・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

韓国がGSOMIA 、

General Security of Military Information Agreement の延長を破棄したそうです。

少なくとも政府レベルで日韓は、

完全な対立状態に入ってしまいました。

在日朝鮮人で韓国人としては、とにかく複雑な感覚です。

これまで日韓のトラブルがあった時には、

若干、韓国よりの感覚で考えることが多かったのですが、

今回の韓国政府というか、ムン・ジェイン政権の対応は、

殆ど、共感できません。

もちろん、日本のくそみたいな総理大臣の態度にも共感はできませんよ。

どうなることでしょう。

しばらく、冷静に見ていきたいと思っています。

 

横浜市の林市長が、これまでの考え方を変更し、

IRを誘致するという方針を明確にしました。

IRがその名の通り、総合型リゾートである限りは、

新たな産業、ならびに雇用の創出につながる可能性があり、

必ずしも否定するものではありませんが、

しかしIRには、カジノがつきものであることを考えると、

僕たち、薬物使用障害当事者、あるいはより広く一般的には、

いわゆる依存症当事者としては、

看過することができなくなります。

 

僕自身は、ギャンブル依存症をはじめとする、

何らかの行為に束縛されてしまう依存症の当事者ではありません。

 

しかし薬物使用障害当事者として、

ギャンブル依存をはじめとする行為依存が陥っている病理的な状態については、

少なくとも何かに精神が支配されてしまうという非人間性を知っているという意味で、

これらの疾病の当事者ではない人たちよりは知っているつもりです。

 

そしてやはり恐れるのは、

依存症当事者に対する世間一般の無理解と、

その無理解に起因する僕たち当事者に対する冷たい視線の存在です。

 

「要は意志の問題でしょ」

「あの人たちは自分を律する精神力がかけていたから依存症になったんですよね」

 

これらの冷たい見方が誤解であることは、

依存症が精神的な疾病であり、

脳の一部の機能欠損が原因であることを知っている人にとっては、

周知の事実です。

しかし、依存症が形成されるまでのプロセスについては、

まだ意志の弱さや、道徳心の欠如が原因であるかのような見方が残っています。

実はこの見方も、依存症の成立条件の連続性を考えると、

誤解である可能性が高い。

 

IRに伴うカジノの開設と、

その負の帰結として予想されるギャンブル依存症者の増加についてほとんどの人は、

対症療法的な手段で対応しようとしていますが、

依存症に伴う、あの恐ろしい強制性を知らないが故の、

のんきな見方でしかありません。

 

依存症当事者、使用障害当事者は、

まさに症状の支配下にある時には、人間としての心を失っています。

僕たちは僕たちの経験から、

僕たちが人間でなくなっていた時の恐怖を知っています。

人間でなくなった人間に対して、

人間的な対処法はないのです。

小手先の対処法では、

ギャンブル依存症という恐怖に満ちた状態への誘惑を根絶することはできませんし、

不幸にして発症してしまった人びとを救うことは絶対にできません。

 

何回も主張していますが、

依存症や使用障害とそれらに伴う恐怖の体験については、

医療従事者も知り得ないのです。

僕たち、当事者だけが知るのみです。

 

IRの問題について、

あるいはそれに伴うギャンブル依存症患者の増加の問題については、

当事者の体験を知るべきなのです。

 

横浜のように、独自の魅力や価値観をもっている誇り高い都市が、

IRという下劣極まりない金儲けに積極的に乗り出そうとしているこの事態、

当事者の一人として毅然とした考え方をもち続けたいと思っています。

 

ごめんなさい、少し怒りすぎて文章が乱れていますが、

正直に書きました。

薬物使用障害当事者として、発言するべき時が来ると思います。

その時のためにも

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。