飲酒歴40年、断酒歴3年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、61歳。
本日もリスボンの、こりゃ納得・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。
「箱根の天使が走って救う不仲な家族たち」(日経ビジネス)。
コラムニストの小田嶋隆の小エッセイのタイトルです。
Yahoo! のトップページの僕へのおすすめの中にあって、読みました。
これまでもアル症当事者である小田嶋の文章には、
色々な意味でハッとさせられることが多かったのですが、
このエッセイもかなり納得させられました。
タイトルの箱根の天使とは、
箱根大学駅伝のランナーたちの事ですが、
1月2日と3日の箱根駅伝のテレビ中継が、
正月のたびに半ば強制的に実家に集合させられる家族たちの、
ぎりぎりの緊張関係を緩和しているという指摘です。
小田嶋は正月に実家に集合する習慣について、
日本人が日本人としてのアイデンティティーを担保するための、
強制的な民俗習慣である断じています。
たしかに言われてみればその通りで、
僕も独身時代は、
正月休みは不思議な義務感の命じるままに、
何の楽しみもない実家に帰っていました。
そしてくそつまらん、おやじとおふくろの話を、
聞いているふりをしながら心の中で毒づき、
そのストレスを酒で紛らわしていたように思います。
そして2日と3日の午前中に放送される箱根駅伝の中継は、
日本中の実家で展開しているはずの一触即発の家族ゲームの、
安全弁としての役割を果たしているというのです。
たしかに駅伝という競技、
観戦する対象としてみると、あまりにもその展開はスローです。
でもスローであり、
それがゆえに長時間のだらだらとしたテレビ観戦を可能にすることによって、
まさにお正月という三文オペラを修羅場に変えないための、
効果的な背景としての機能を果たしています。
僕の家のお正月には、そんなめんどくさい習慣はありません。
パートナーは元旦以外はパートに出ますし、
こどもたちも休みということで帰っては来ますが、
それぞれ、かつての友人たちに会いに出かけたりして、
特に家にじっとしているいこともありません。
僕もここ数年は、お正月休みは論文を書く時期と決まっています。
世間が新年だなんだとはしゃいでいるだけで、
我が家には無縁の事です。
多分そうなふうに、オリンピックもやり過ごすんだろうな、少なくとも僕は。
でもそんな風に外圧を無視して淡々と過ごしていくこと、楽しいですよ。
ではいつものおまじない。
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。