僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

丸くなったのか?

飲酒歴40年、断酒歴4年と10か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、自伝?ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

本日をもちまして、

断酒継続期間、4年と10か月を達成しました。

もちろん、終わりもなければ目標もない、

永遠の旅程の一里塚に過ぎません。

神様からお呼びいただける時にはきっと僕の意識はありませんから、

ホンマに永遠の持続の中の、ほんの1ページです。

ほんの1ページですが、その積み上げの厚みが増していくことで、

さらに前を向いて生きていくことができます。

僕は死にまっしぇん。

 

今日のタイトルの「丸くなったのか?」ですが、

僕自身のことです。

少し、僕自身の音楽遍歴を振り返ってみたくなりました。

 

「丸くなったのか?」というタイトルの裏には、

僕がかつてはとんがっていたという前提があります。

誰でも若いころは、

自分自身の無限の可能性を信じ、

生意気にいきがるものですが、

僕が音楽家として一番とがっていたのは、

大学生の頃だったと思います。

 

元々クラシックが好きだった僕は、

高校生のころからのめりこみ始めたジャズやロックも、

どちらかといえば、複雑な音楽技法を用いた、

アヴァンギャルドな音を好んでいました。

というよりも、

少しでも産業レベル的な媚が感じられる音楽に対しては、

必要以上に否定し、軽蔑していました。

 

ジャズでも、モード奏法からフリージャズに至る、前衛的な演奏を好み、

ロックでは、アヴァンギャルドジャズの方法論を大胆に取り入れた、

ブリティッシュプログレにはまっていました。

そしてプレイヤーとしての僕は、

とにかく誰も紡ぎださないような、

奇妙な音のつながり方のアドリブフレーズを見つけ出すことに夢中でした。

今思えば、ホンマに頭でっかちで生意気極まりない、

キーボード奏者だったと思います。

 

そんな僕が、

音楽的にも、生活面でも、

そしてなんといっても人生の大きな流れの中で様々な経験を積み、

今では、スタンダードナンバーの再解釈に夢中になっています。

若い頃であれば絶対に耳に入れることはなかった、

単純ながら美しいメロディーの奥深さに学び、

そしてそのメロディーに乗せる詩の意味に思いを巡らせるようになりました。

 

僕は丸くなったのでしょうか。

表面的にはそう映るかもしれません。

でも僕の本音としては、

一層、深い感性と意識の中で、

音楽のもっている力に思いを込めているつもりです。

 

いつも書いていますように、

僕の断酒ライフは、音楽とともにあります。

そして断酒ライフがもたらしてくれた、

三つのCを満載した脳みそが音楽の奥深さに僕を連れて行ってくれます。

クリアーで、クレバー、そしてクールな脳みそ。

 

きっと20代のころよりもとんがっていると思いますよ、このADHDジジィは。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。