僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

数字の恐怖

飲酒歴40年、断酒歴4年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、データはもろ刃の刃・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日も Sars-Cov-2 絡みの話です。

一昨日(木曜日)でしたっけ、東京都の新規感染者が888人を記録したそうです。

たしか、一日当たりの新規感染者数の記録を更新したんですよね。

 

毎日のように、夕方くらいからテレビの臨時ニュースで、

今日は東京が何人、大阪が何人てな報道がなされます。

そして結果として多くの人の危機意識が煽られます。

まさに数字に日本中が一喜一憂しています。

 

でも冷静に考えてみましょう。

この新規感染確認者数、

あくまで検査を受けた結果、陽性が確認された人びとの数です。

検査を受けていない多くの人びとの実体は、全く反映されていません。

つまり、現在どれだけの人が感染しているかということについて、

推測するための一つのデータに過ぎず、

この数字の詳細な増減についていろいろなことをいうのは、

あまり科学的な態度とは言えないはずです。

 

そりゃ、日本の現状と、アメリカやヨーロッパの国々を比較することはできますよ、

まさに桁違いの数字ですから。

でも東京の場合、母数が1000万を超えている中で、

1000人未満の数字の増減についていろいろ考えるのは、

あまり意味のあることとは思えません。

 

考えてみれば僕たちの社会は、

特に3月以降、不正確ではないにしても、

決して現状の全体像を表しているわけではない数字に振り回されてきましたよね。

統計的な数字を根拠にいろいろ言ってみること、

あたかもこれこそが科学的な見識であるといわんばかりのある種の勘違いが横行していました。

そしてそうこうしている間に、

エビデンスなぞという気色の悪い言葉も定着してしまいました。

 

Sars-Cov-2 によっていろいろ、面倒なことに付き合うことになりました。

でも考えてみると、話を面倒にしたのは、

ウィルスのせいであるよりも、

僕たちの判断力と決断力の欠如のせいだったのかもしれません。

 

静かに過ごさなあかんらしい、年末年始。

でもホンマは、基本的なウィルス対策さえしっかり守れば、それで十分なはずです。

馬鹿な僕たちの社会に、逆さま乾杯!

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。