僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

地上の楽園

飲酒歴40年、断酒歴4年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、もし運命が狂っていたら・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

これまでも何回か報告したかと思いますが、

僕は在日コリアンディアスポラ3世です。

現在は日本国籍を取得していますが、

ここ10年ほど、民族的なルーツはそう簡単には消えないことを自覚する機会が増えました。

特に昨年から、Sars-Cov-2 感染拡大防止をめぐる様々な社会の対応に巻き込まれていく中で、

僕が日本人ではないことを痛感させられることが増えました。

 

今日は有給休暇2日目ということで、

というか、ほとんど有給は関係ないんですが、

昼から図書館に行き、

普段はあまり立ち寄らない書架をうろついてみました。

そして伝記をおもに集めた書架の中に、危険な書物を見つけてしまいました。

タイトルも著者も出版社も忘れましたが、

北朝鮮キム・ジョンイル総書記を讃える提灯本の日本語版、上下2巻本です。

 

少しばかり読んでみましたが、

あの残虐非道の独裁者は、仁徳を重んじ、民衆を大事にする、英明なる指導者なんだそうです。

おそらく日本語版の出版社は、

いわゆる朝鮮総連系の組織なんでしょう。

こんな危険!な書物が、公立の図書館の開架に並んでいるなんて。

 

でも思い出してみると僕の少年時代、

つまり、1960年代の在日の家には、

もっと恐ろしい書物が出回っていました。

たしか、朝鮮グラフという名前の、大判のグラフ誌だったと思います。

あの頃は、

軍事政権下にあった大韓民国よりも、

北朝鮮の方がはるかに平和裏に国家建設を進めており、

いわゆる帰国運動が盛んな頃でした。

恐ろしい勘違いの時代が、在日コリアンの間にはあったのです。

 

僕の親族にも、帰国運動に賛同し、

北朝鮮に渡った家族が何組かあったようです。

おそらくはかの地で、悲惨な、というよりも非人間的な最期を迎えたことでしょう。

僕にもそんな悲惨な運命をたどっていた可能性は、

ごく僅かながらありました。

恐ろしいばかりです。

 

何度かこのブログで、現在の日本の国際的な後進性を嘆いていますが、

北朝鮮の悲惨さよりははるかにましでしょうね。

 

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図版は、北朝鮮の初代の独裁者、キム・イルソンを偶像化する愚かなイラストです。

この男の野蛮極まりない野心ゆえに、多くの人民が苦しんでいます。

歴史上、稀に見る極悪人です。

あの残虐極まりない国家の一日も早い崩壊と、人びとの救出を心から願います。

その日を迎えるためにも。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。