僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

業界内輪話

飲酒歴40年、断酒歴5年、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、きっとみんな辛いんです・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

モリヨシロー騒動、どうも破滅に向かっているとしか思えません。

とにかく、関係者や関係する組織から人事的な処分の話が全く出てこないという現状、

この国は、世界中から見放される、滅びの道を突き進んでいます。

しかし一方で、多くの大きな声をもたない人びとが、声を上げ始めました。

本当の草の根民主主義が始まるかもしれません。

 

今日の僕は、朝のワン姫チャマとのウォーキング以外、

完璧にヒッキー君な一日でした。

4時間ほどピアノを練習し、あとはネットをうろついたり、読書をしたり。

昨日は一日中、留学生入試の面接業務に邁進?していましたので、

今日はほぼ、休日扱いということで、いいっすよね。

 

留学生の入試なんですが、

今年は新型ウィルスのパンデミックの影響を受け、かなり様子が違っています。

特に、中国からの留学生の動向に、大きな変化があります。

 

少し業界の話をします。

 

現在、日本の大学は、

大学教育の国際化を推進するという名目のもと、

留学生を積極的に受け入れるよう、文科省から要請され、指導を受けています。

そして日本の大学で学ぶために最も多く来日しているのは、中国の若者たちです。

 

中国の若者が日本での学習を希望する理由はいろいろありますが、

実は、あまり面白くない事情もあります。

 

中国には、日本の大学入試センター試験の相当する高考(ガオカオ)という共通試験があります。

中国の大学入試は、ほぼこの高考で決まってしまうといってよさそうです。

高考で思わしくない成績に終わった高校生たちが選ぶ一つの選択肢が、

どうやら、日本への留学なのです。

つまり彼女/彼らは、日本の大学で勉強したいから日本への留学を果たしたのではなく、

中国で希望する大学に進学できそうにないから、

ある程度の経済力を頼りに、とりあえずは来日して日本語学校に学び、

その後、日本の大学への入学を果たすというわけです。

 

偏見も含めて言い切ってしまいましょう。

日本の大学は、留学生を積極的に受け入れることを求められます。

中国から、学習動機のあまり明確ではない若者が、

とりあえずの留学を目的に、来日します。

そのような彼女/彼らを受け入れる試験を行わなければならないのです。

彼女/彼らの、日本語力を含めた学力は、はっきり言って、かなりつらいっす。

 

そして今年は、新型ウィルスのパンデミックにより、

留学準備のために来日した中国の若者たちにとっては、

過酷な状況が生まれました。

何としてでも日本の大学に入学し、留学生として滞日しなければならないのです。

何を学びたいか、ではなく、帰国することも難しい状況の中で、

とにかく、大学生という資格を確保しなければならないのです。

 

日本での学びにあまり意味を見出そうとはしない留学生を受け入れるための試験、

彼女/彼らを受け入れたのちの授業の様子もほぼ予測できるだけに、

徒労感たっぷりの業務になるんですよ。

もちろん、日本語力も不十分で学習意欲の乏しい若者を受け入れたところで、

教育現場の国際化による活性化は、全く望めません。

 

僕たちもつらいけれど、留学生たちにとっても、決して楽しい話ではないでしょう、

そして何よりもつらいのは、

形だけの意味なし国際化の推進による教育レベルの低下のあおりを受けるのが、

まじめに学習したいと望んでいる、多くの日本人学生たちです。

 

僕の勤める大学も、

文科省の指導に従わざるを得ないということと、

入学者の確実な確保のためもあり、

多くの留学生を受け入れます。

しかし、入試面接や実際の教室での対応から判断する限り、

誰も得をしていない、ウィンの人が一人もいない、悲しい結果しか現れていないように思います。

 

スンマセン、もっとオモシロおかしく書いて、笑ってもらおうと思っていたのですが、

暗いレポートになってしまいました。

でも、これも、この国の没落の一側面だということで、

クラウドに残させていただきます。

 

でも、おいら、死なないぜ。

絶望もしないぜ。

俺たちは誇り高い、断酒ライフ実践者だからね。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。