僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

殆どアルコール依存症末期発作状態

飲酒歴40年、断酒歴5年と1か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、何で止めへんねやろう・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

詳しいことはあまり知りませんが、

また Tokyo 2020 開催に関して、トラブルが起きたようです。

あまりにも下らなくバカバカしいので、詳細には触れませんが、

開会式の演出家が辞任する羽目になったそうです。

 

Tokyo 2020 、つくづく呪われたイベントですね。

シンボルマークの盗作疑惑、競技場建築案の変更、

招致にかかわった人びとの職位離脱、

そして新型ウィルスパンデミックによる延期。

他にも細かいトラブルもいろいろありましたが、

何とも理解しがたいのは、

いまだに主催関係者たちは、開催する前提で動いていることです。

 

これまでも何回か書いてきましたように、

いまこの国は、国際的な大規模イベントを開催できる状態にはありません。

オリンピックに金をかけるくらいなら、

社会全体の医療ケアや生活ケアに国費を回すべきでしょう。

仮に海外からの観戦者の入国は拒否したとしても、

多くのアスリートや関係者が日本に滞在することになります。

もちろん彼らも、最大限の感染対策をとって来日するでしょうが、

最近、話題になっている、変異ウィルスの中には、

PCR検査をすり抜ける奴もいるらしいし、

とんでもないリスクファクターであることには変わりはありません。

 

そこまでの危険を冒してオリンピックを開催する意味、意義、そして効果とは何なんでしょう。

これも以前にも書きましたが、すでにオリンピックからオリンピア精神は失われています。

従って期待できる効果とは、経済的な見返りということになるんでしょうね。

 

しかしそれも、果たしてどこまで期待できるものでしょうか。

 

そして僕がうすら寒く感じるのは、

どうしても Tokyo 2020 を開催しなければならないと考えている人びとのインセンティブの中に、

過去に味わってしまった媚薬がもたらすかりそめの悦びをもう一度と望む、

危険極まりない、病的な精神状態がありはしまいかということです。

 

たしかに 1964 年の東京オリンピックは、

戦後の日本の発展の重要な一里塚になりました。

都市インフラは一気に整備され、

高度経済成長を後押ししました。

 

しかし半世紀たった今、

オリンピックの社会的、経済的な役割は変わったはずです。

 

たしかにオリンピックのような国際的なイベントの成功は、

経済発展の大きな起爆剤になるでしょう。

ただし、何よりも地球環境を考えなければならないSDGs の時代にあって、

一時的な経済発展のもたらす効果は、一時的にとどまるのみならず、

麻薬のような判断力破壊を引き起こす可能性があります。

今、オリンピックがもたらすかもしれない甘い汁に期待をかける精神性は、

僕たちが連続飲酒末期に味わっていた、あの愚かしい状態と極めて似ています。

 

僕たちも、これ以上、飲酒を継続してはダメだという自覚もありました。

しかし僕たちは、その自覚をいとも簡単に無力化する、野蛮な本能的欲求に勝てなかった。

そして心身ともに、破壊してしまいました。

 

今この国は、あの頃の僕たちと同じような状態にあります。

僕たちも一度、落ちるところまで落ちないと、立ち直れませんでした。

この国もそうかもしれませんね、

残念で、とても恐ろしいけれど。

 

せめて、やがてやって来る、未曽有のひどい時代を生き抜いていけるだけの体力と知力、

そして精神力をキープしていきましょう。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。