僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

小さな隙間が建造物の全壊を導くように

飲酒歴40年、断酒歴5年と7カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、リスクは遍在している・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

9月になっちゃいました。

夜が明けるのも遅くなってきました。

朝の5時台はまだ薄暗い感じです。

おばワンチャマとのウォーキングで毎朝見かけた燕たちの集会も、

すっかり参加者が減ってきてます。

日中はまだ暑いとはいえ、秋に移行しつつあるようです。

 

一昨日、 SLIP への小さな危機が訪れたことを報告しました。

シチューの調理中に入れた酒が十分に煮切れてないときに味見をしてしまい、

体内に微量のアルコールをを摂取してしまいました。

ほんの少しだけ、酔いました。

もちろん、味見だけで済ますことができました。

一応、リスクを回避できたようでした。

 

しかし薬物の恐ろしさは、生理的な欲求よりも、心理的な欲求の中に潜り込むようです。

 

断酒ライフ入門一年目くらいの頃は、

夢の中で酒を楽しんでしまうことがよくありました。

また、使用障害という診断そのものが間違いで、

肝臓に悪影響を及ぼさない範囲であれば、少量の飲酒はかまわないという、

極めて自分勝手な妄想をよくしました。

 

今回のプチ SLIP 危機では、夢は見ませんでしたが、

ドクターから少量の飲酒許可をいただくという妄想はしてしまいました。

もちろん、妄想中も、妄想であることは十分に自覚できています。

でも、ここのところ、そんな不埒な妄想とは完全に縁を切ることができていただけに、

妄想してしまっただけでも、恐ろしいことだと思います。

 

最悪の場合、小さな妄想が繰り返し現れることで、

妄想内のリアリティーが現実生活に進出するかもしれません。

妄想として自覚できている、ホンの小さな隙間に過ぎないほころびが、

大きな破壊のきっかけとして働くことは十分にありそうです。

 

やはり僕たち、薬物使用障害当事者には、

完全な安定は訪れないようです。

僕たちに許されているのは、

常に SLIP の恐ろしさを自覚しながら、生き続けることでしょう。

僕たちの生きざまの基本は、とてつもなくシンプルです。

断酒ライフを継続すること。

それしかありませんし、それさえ守れば、OK なのです。

 

神様、どうぞ僕たちをお守りください。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。