僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

大学入学共通テストという愚策?

飲酒歴40年、断酒歴6年、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。

本日もリスボンの、多分百害あって一利なし・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

本日、大学入学共通テストの新手の不正行為を行った容疑者が出頭しました。

19歳の現役大学生だそうです。

また共通テスト実施1日目の東大本郷キャンパスでは、

試験開始前に高校2年生の男子学生が、

受験生2名と1名の男性に切りかかるという凶行事件が発生しました。

以前にも携帯端末を用いた不正行為の発覚事案もありましたよね。

 

何回か名前を変えているこの共通テスト、

試験監督を仰せつかる立場から申し上げれば、

はっきり言って何の得にもならない、不毛の業務です。

不毛であるだけではなく、非生産的な緊張だけを強いられる、

精神衛生上、極めて有害な業務です。

 

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僕は実は、共通テストが始まる2年前に大学に入学しましたので、

受験生として経験したことはありません。

たしか、大学の偏差値による序列化と、

そのことによる受験競争の過熱化を防止するための施策として、

この制度が導入されたはずでした。

しかしその効果は、はっきりと疑問ですよね。

 

東大会場で不可解な凶行に及んだ高校生は、

東大理3を目指していたようですが、

高校での成績の不振が犯行のきっかけだったようです。

しかし基礎的な学力のある高校生の将来の可能性は、

東大理3合格以外にも、無限の広がりがありますよね。

彼の見識の狭さを批判することは当然ですが、

若者をそのような歪んだステレオタイプ思考に追い込んでしまうシステムにこそ、

問題がありますよね。

 

大学に勤めている立場からはっきりと申し上げます。

大学で学ぶ4年間、あるいはそれ以上の期間を実り豊かなものにする要素は、

様ざまにあります。

 

たしかに偏差値評価の高い大学の方が、研究環境が充実している場合が多いのは事実です。

しかし東大がそのピラミッドの頂点にあるかどうかは、

分野によっても異なるらしいですよ。

少なくとも、医学研究分野において東大は、創造性や開発性には欠けるそうです。

あるいは少しだけ自慢をさせてもらうと、

僕の出身大学は、知る人しか知らない国立大学ですが、

広い意味でのデザイン学研究においては、

日本はおろか、世界でもトップクラスを走っています。

私立大学の中にも、規模の大小を問わず、研究や教育の独自性を発揮している大学はあります。

 

そして僕自身の経験も含めてあえて言わせていただければ、

大学での学びの質を左右するのは、

すばらしい師と出会えるか、

そしてその師の下で共に学び、切磋琢磨できる友人と出会えるかどうか、

この2点にかかっていると思います。

 

この意味では、言わゆるFランク大学と格付けされてしまった大学においても、

すばらしい学生生活を送る可能性は十分にあります。

入学生の基礎学力の低い大学に勤める教員の多くは、実は見所のある若者との出会いに飢えています。

従って、知的な好奇心に目を輝かせながら研究室を訪れる学生を心の底から歓迎するはずです。

大学入試の段階で不本意な結果しか残せなかったとしても、

まだまだ学びの可能性はあるんですよ。

 

共通テストといえば、

韓国と中国の過酷な実施状況もよく知られていますよね。

韓国の場合、試験当日は国中が緊急事態のようになるようです。

中国における共通テストも、逆転不可能な人生双六の関門としての厳しさがあるようです。

 

どうも東アジアの社会は、若者の学びに柔軟性を認めることが苦手なようですね。

中国の飲酒とアルコール使用障害の状況については良く知りませんが、

僕のルーツでもある韓国社会は、

アルコール使用障害当事者を生み出しやすい性質をもっているようです。

社会が高等教育の多様性を許容しにくいことと、

薬物使用障害者を生み出しやすいこと、

どうも関係がありそうな気がします。

 

まだまだ考えたいことがいっぱいあるので、

楽しくご機嫌さんの断酒ライフ、やめるわけにはいきません。