僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

なります日本語はいやだ!

飲酒歴40年、断酒歴6年と2カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。

本日もリスボンの、ガンコじじぃのノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

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言葉は変化します。

言語というものは、僕たちが思っている以上に柔軟で、

ころっころ、変身を続けていきます。

複数の言語の融合による新しいクレオール言語の誕生に必要な時間は、

2世代にも及ばず、高々、二、三十年だという説もあるそうです。

 

ですから日本語も変化していくのは当然です、ハイ。

 

ですが、ですがですが、

許せる変化と、許されへん変化、納得でけへん変化もあります。

絶対に許しがたい変化、その一つが、タイトルにも書きました、「なります」語です。

「・・・・です。」といえばええところを、何を思っているのか分かりませんが、

「・・・・になります。」とぬかす、あれです。

 

何が何になるんじゃい、What does become what ?

 

僕の想像ですが、おそらく、少しばかり接客に力を入れているレストランかなんかで、

「こちら、前菜の○○の××風になります。」といいながらギャルソンが料理を提供する、

あんなイメージから、この「なります」語は、丁寧表現と勘違いされるようになったんじゃないかな。

さらに勝手に想像を膨らませると、

そんなおかしな接客用語が、丁寧語を基本とするビジネス語に誤変換され、

定着しつつあるんでしょうね。

 

この頃、僕がイラ着つくのは、

大学の会議の席で平気でこの気色悪い日本語が飛び交うようになってきたことですよ。

 

僕の勤める大学は芸大ですので、多くの先生方は、デザイナーだったりアーティストだったり、

いずれにしても学術論文をお書きになる人たちではありません。

アカデミックな領域で仕事をしているのは、

全体の5分の1くらいかな、

僕もその悲しい少数派の一人です。

 

マジョリティーを形成しているアーティスト先生方が、

「こちらが今年度の授業アンケートの集計結果になります」てなことを言いながら、

資料の説明を始めるわけです。

 

ううううぅ、気色がわりぃこと、この上ないぜ。

 

多分、7、8年前くらいだったら、

多くのオッサンやオバハンが、今の僕と同じように、

この気色悪い日本語の流通に対して、違和感を感じていたと思います。

でもジジババはどんどん、隅っこに追いやられていきます。

来年あたりには、僕のようなガンコ感性の持ち主は、

天然記念物として保護対象(監視対象)になるんじゃないかな。

 

ううううぅ、気もちわりぃ、ホンマに。

多分僕は、天然記念物として、嫌われる存在になることを選びます。