僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

裁判所が踏み込まなかった

飲酒歴40年、断酒歴6年と5か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。

本日もリスボンの、まだまだこれから・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

同性カップルの3組が起こしていた同性婚法の下の平等を定めた憲法判断をめぐる裁判で、

今日、大阪地方裁判所は、原告の訴えを退ける判決を言い渡しました。

判決は、現行憲法同性婚そのものを前提としていないことを理由にしており、

法の番人として法そのものの適切性に対して審議することを放棄した形になりました。

 

とても残念な結果です。

同様の裁判で札幌地方裁判所同性婚を後押しする積極的な判決を下していた後だけに、

問題の本質に対する議論を避けた判断は、

司法の専門家に対する国民のある種の負託を裏切ったともいえそうです。

なぜこの国では、多様性を受け入れる議論が進まないのでしょうか。

やはり日本は、恥ずかしいほどの精神的後進国なのでしょうか。

このままでは、僕の日本嫌いはさらに増大します。

 

あえて希望がもてる側面があるとすれば、

まず今回の判決が最終的な確定判決ではなく、

さらに上級審での判断があること、

そして今回の判決は、現行憲法を絶対しているわけではなく、

あくまで議論は進行の過程にあるとしていたことの2点でしょう。

 

少数者を排除させない社会の実現のための取り組みは、

これからも続きます。

僕たち、薬物使用障害当事者も、

自己責任から生じた生活習慣病という一面的な非難にひるむことなく、

しっかりと自己を見つめながら、確実な社会参加を主張し続けるべきです。

そのためにもしっかりと生き続けること、

そして生き続けるためには、断酒ライフをしっかりと継続すること。

僕たちの義務であり、希望です。