僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

畜産業はエシカルじゃないらしい

飲酒歴40年、断酒歴6年と7か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。

本日もリスボンの、盲点だったかも・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今さらといわれるかもしれませんが、

2019年の国連気候行動サミットに出席するためにニューヨークを訪れていた小泉環境大臣(当時)の、

「(ステーキは)毎日でも食べたいね」という発言は、

グローバルなレベルでの環境問題や、エシカル消費の問題に照らし合わせると、

ムチャクチャ、ヤバかったそうです。

 

僕たちが普段食べる獣肉、牛、豚、そして鶏は、

産業的に量産されています。

食用の家畜の生育のためには、大量の飼料の生産が前提条件になりますが、

そのた目に必要な農地の面積は、

どうやら人の食用のための農産品のために必要な農地の面積を超えるんだそうです。

 

 

それから、牛を筆頭に、家畜獣の呼気に含まれる温室効果ガスも、

地球温暖化に大きくかかわっているらしいです。

 

またアニマルライツ(生き物の権利)の観点からも、畜産業の多くには問題点を指摘できるそうです。

 

欧米では、これらのことから食肉を好んで食べることを問題視する傾向があるそうで、

小泉君はこの点に関して少々、無神経に発言してしまったようです。

小泉進次郎個人の問題というよりも、

そのようなことに意識がいかない政治家を環境大臣という役職に指名してしまった日本の政治意識、

そしてそのような人事構想に対してあまり関心を寄せていなかったこの国の社会意識こそが、

批判の対象になったと考えるべきですよね。

 

何でも欧米の考え方が進んでいて、それらを参考にしなければならないとは思いません。

特に人間と他の動物の関係に関するクリスチャンの考え方に対しては、

まったく同調できません。

 

しかし批判に対しては、無視するのではなく、少なくとも耳を傾ける姿勢は必要でしょうね。

 

若いころはかなりの肉食獣であった僕は、

年齢を重ねるにつれ、魚介類により惹かれるようになり、

肝臓を傷めてからは、野菜の素朴な美味しさこそ食の喜びと感じるようになりました。

ですので、今後、肉食が敬遠されるようになってもそれほど困りはしないのですが、

困る人は少なくないでしょうね。

 

特に焼き肉や BBQ を好み、

そしてそれらと泡の立つやつの組み合わせに最大の魅力を感じている皆さんにとっては、

もしかすると試練の時が来るかもしれません。

 

エシカルな消費、エシカルな食生活、

決して気軽に対処できる課題ではありませんが、

しかし、皆が本気で取り組まなければならない時代がすぐそこまで来ているようです。