飲酒歴40年、断酒歴6年と7か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。
本日もリスボンの、緩やかな連帯を目指して・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。
写真は2014年公開のボリウッド映画、
「マルガリータで乾杯を」の1シーンだそうです。
最近の僕は洋画も邦画もほとんど見ませんので、
この作品ももちろん、未見です。
しかし今日、この作品を取り上げた論文を読みまして、非常に強い刺激を受けました。
この作品は、思いっきり単純化すると、
インドで生まれ、ニューヨークで大学生活を送った、一人の女性の成長の物語です。
そして女性同性愛者です。
さらに、彼女が愛した女性が同じく女性同性愛者であり、
そして視覚障害者です。
そして二人とも南アジア出身ということで、
ニューヨークにおいてはどちらかといえばマイナーなエスニシティーの背景をもっています。
映画は、障害者、性的少数者、そして民族的少数者という、
三重のマイノリティーとともに生きる主人公の、
愛と成長の物語です。
作品の中では、かなり踏み込んだ性的な描写もあるようです。
20年ほど前に、平均者の想像を凌駕する多様性と可能性をもつ人びととしての障害者と出会ってから、
僕自身の研究者としての関心は、障害者福祉や障害学と芸術の問題に移行しました。
そして僕自身も薬物使用障害当事者となり、
さらにディアスポラとしての自覚も確立することができたことと併せて、
不当に誤解され、抑圧され、差別される人びとについて考えることが、
僕の人生の大きなテーマの一つであることが分かってきました。
特に最近は、不当に誤解される人として、性的少数者と呼ばれる人たちに対して、
強い連帯感を感じています。
最近、僕にとってとても大事な人の一人が当事者であることを知り、
一層、僕の思いは強くなっています。
僕たち、薬物使用障害当事者も、なかなか理解してもらいにくいという点では、
障害者や性的少数者と共有できる生きづらさを体験しています。
もちろん、生きづらさ体験の濃淡の違いはあります。
でもこの国の社会では、
既得権益保持者であり、己の利権を守るためには恥知らずな行動もいとわない、
いわゆるオッサン・アイデンティティーで身を固めた連中が、でかい顔をしています。
(リアルな性別はここでは意味をもちません。オッサンなオバハンはなんぼでもいます。)
僕たち少数者は、この国を支配しているオッサン・アイデンティティーに阿ってはなりません。
僕たちは僕たちのことも、そして他の仲間たちのこともしっかりと見つめ、
そして既得権益保持者たちもしっかりと観察し、
僕たち自身の幸せを追求するとともに、
この国の社会がもう少しまともになるように頑張る必要があります。
まだまだ勉強することが山盛り、あります。
断酒ライフを断固として継続し、山盛りの宿題に楽しく取り組みます。