僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

71位という恐るべき現実

飲酒歴40年、断酒歴7年と2カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル64。

本日もリスボンの、衝撃の記事です・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

報道の自由度ランキング、日本は71位… 大竹まこと「”問題あり”の報道を、俺たちは毎日浴びてる」 - Yahoo! JAPAN

 

今日はいきなり貼り付けます。

文化放送が今日、発表したネット配信記事です。

 

国境なき記者団 Reporters Without Borders の発表によれば、

2022年度の日本の報道の自由度は、世界180か国中、71位、

驚くべき低レベルです。

 

180か国の71位だから半分より上じゃんと思うかもしれませんが、

日本がまだ先進国というカテゴリーの中に入っているとすれば、

その中では最低レベルということですよね。

 

あるいは、この71位というランキングをもってすれば、

この国はとっくに先進国の仲間からは外れているというべきかもしれません。

 

日本人は、知るべきことも知らされていないという衝撃の事実、

さらには民主主義の民間サイドの擁護壁ともいうべき報道機関が機能していないという、

こちらも衝撃の事実。

 

この国は、行政のトップレベルがクソまみれになっていただけではなく、

民間サイドもちゃんと頭を使っていないという衝撃の事実が明らかになりました。

 

 

私見ですが、日本のこの体たらくの原因は、教育の荒廃にあります。

目先の効能の成就ばかりを追いかけることを至上命題としてきた文部科学省

そしてその方針に対して毅然とした態度をとることができなかった教育界、

中でも高等教育機関としての大学の責任は重い。

 

そしてさらに我田引水型の私見を述べれば、

外国語教育の失敗が傷を大きくしたと思います。

 

この国では、プレゼンテーションやパーティーの会場なんかで、

海外のビジネスパースンと対等に会話ができる人材の育成が、

英語教育の目標のように勘違いされてきましたが、

外国語の学習の目標、そして外国語の学習から得られる知的な財産とは、

そんなペラペラなものではありません。

 

互いの思考の根本的な方法論の違いをしっかりと認識しながら、

知的な経験を共有し、そして建設的な議論を目指す、

本当にグローバルな人材とは、相手に迎合することよりも、

本音と本音をぶつけ合うことで初めて分かる知的な興奮を知っている人です。

同調圧力に屈することなく、自らの考えを表明できる、

そんな知的な体力を獲得することこそ、外国語教育の一番の目標です。

 

実用的な外国語の修得という、一見、正しく見える目標を掲げ、

表面的な会話能力の獲得に優先順位を置いてきたこの国の外国語教育に、

この国の絶望的な後進性の原因の一つがあります。

 

外国語の学習のためには、

知的な考察活動の骨組みとしての文法感覚の修得が、実は一番、大事です。

でもここ、30年くらい、文法学習やリーディング主体の学習は、

コミュニケーション重視の方針の中で、疎んじられてきました。

 

僕の捉え方には飛躍がありますが、

報道の自由度の後進性というこの国の病理の原因の一つは、

教育界が近視眼的な思考法に縛られ過ぎたことにあったと思います。

 

賞味期間は残り少なくなっていますが、

僕にもやるべきことが残されているようです。

酒なんかで死んでる場合じゃありません。