僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

僕の人生の最大の欠点?

飲酒歴40年、断酒歴7年と4カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル64。

本日もリスボンの、大きな振り返り?ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日は土曜日、今週1週間は、

遊び人のリスボンさんもそれなりにやることが立て込み、

疲労がたまっていたようなので、

のんびり過ごしました。

 

家事ルーティン、

ネット・サーフィン・ルーティン、

そして朝のピアノ練習を終え、

のんびりといつものレーズンパン、リンゴ、バナナ、チーズの女子ランチをいただいた後、

お庭読書としゃれこみました。

 

 

今、お庭読書で主に読んでいるのが、これまでも何回か紹介いたしました、

スェーデンの女性イマームイスラムの導師)、シェリン・ハンカンさんの、

「女性こそイスラムの未来」"Women are the future of Islam" です。

 

とても平易な英文で書かれており、

現代ヨーロッパにおけるイスラムフェミニズムについて考えさせてくれる、

素晴らしい一冊です。

 

今日はヨーロッパの若いムスリムが直面する深刻な問題について書かれた章を読みました。

それは、ムスリムとクリスチャンに代表される、異教徒同士の結婚です。

 

信仰する教えの異なるカップルの結婚は、

ムスリムとクリスチャンだけに限らず、

仏教徒同士でも宗派が異なると問題になることも少なくありません。

ハンカンさんがイマームを務めるモスクでも、

ムスリムとクリスチャンのカップルが結婚の相談に訪れることが少なくないそうです。

 

敬虔なスンニ派ムスリムであるハンカンさんは、

しかし少なくともムスリムとクリスチャンの結婚については、

当事者同士が互いを深く理解し、

そして家族もその共感的な理解を共有できるのであれば、

異教徒同士と言えども、イスラムの教えに従って結婚の司祭を務めるそうです。

もちろん、その前提としては、

結婚する二人が互いを理解し、尊敬し、そして愛し合っていることが重要です。

 

僕たちには少し理解しにくいのですが、

ユダヤ教徒、クリスチャン、そしてムスリムは、

People of the Book と呼ばれ、異教徒とはいえ、近い信仰をもっていることになっています。

ユダヤ教については僕はよく知りませんが、

少なくともイエスが呼び掛けた神と、

ムハンマドクルアーンを下した神は、

同一の神様です。

 

そのような神学的な前提もあり、ハンカンさんは、ムスリムとクリスチャンの結婚について、

積極的に支援されているようです。

 

ところでこの章を読みながら、僕の人生の大きな問題点に引っかかってしまいました。

異教徒同士の婚姻の前提として、二人の間の深い愛が当然、求められます。

ふと僕は、僕は僕のこれまでの人生の中で、誰かを愛したことがあったのかどうか、

疑問に感じてしまいました。

 

男女関係ということでいえば、

今のパートナーとのことも含めて、

身を焦がすような恋愛体験はしています。

でも、若い頃の身を焦がすような、性愛交渉が前提となるような恋愛が、

愛の全てではないでしょう。

 

僕は、これまで家族の死を3回経験していますが、

その3回の経験の中で、悲しみの涙を流したことがありません。

一番最近では、2017年に一番下の弟が亡くなっています。

そしてこの弟とは、割と気が合っていました。

飲酒者のころは、東京に行くたびにこの弟と二人で飲み散らかしていました。

しかしそいつの死を知らされた時にも、

そして死亡に伴う様ざまな手続きのために東京を訪れた際にも、

悲しいという感情は起きませんでした。

 

今のパートナーに対しては、憎しみと軽蔑の感情はありますが、

愛情はこれっぽちもありません。

二人のこどもたちに対しても、

ネガティブな感情はもちろん、ありませんが、

今となっては、僕と同じ、独立した人格であり、大人です。

 

人生の折り返し点を過ぎたにもかかわらず、

僕は人を愛するということの意味が分かっていないようです。

 

好きな人は、いつでもいます。

でもそれは、僕が僕自身の喜びのための好意なのであって、

相手を愛しているという感情とは異なると思います。

 

だとすれば、僕はこれまで、誰かを愛したことがないのかもしれません。

恐らく、なかったんでしょう。

今の僕には、この結論が一番すっきりします。

 

僕はおかしいのでしょうか。

僕が特にこのことによって困ったことはないようなのですが、

でも少し気にはなります。

一度、専門家にカウンセリングをしてもらいたいような気もします。