僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ミュージシャンの死

プリンスが亡くなりました。

57歳だそうです。

僕とはオナイです。
(あのマイケル・ジャイケンもオナイに当たります。)

プリンスの死因は、現在のところ、明らかにされていません。
が、もしかすると多くのミュージシャンと同じく、薬物やアルコールかもしれません。

色々な情報源をチェックすると、少なからず数のミュージシャンや俳優が、
アルコール依存症や肝硬変で、比較的、若くして命を落としているようです。

僕自身もアマチュアではありますが、ミュージシャンの端くれに位置していますので、
(20代後半から30代前半には、ピアノを弾いて生計をたてていました)
ロックやジャズ、そしてポップスのミュージシャンがステージ上で感じる、特有の恍惚感は、知っているつもりです。

そしてその恍惚感の獲得を維持し続けるために、少なからぬミュージシャンが自らを特別な感覚状態に追い込んでしまうという心理も、分からなくはない。

だとしたら、音楽という表現領域は、人間を死に追いやってしまう可能性を秘めた魔物なのでしょうか。

多くのパフォーミング・アーツ(実演型、上演型芸術)に、そのような現場特有の恍惚感が伴うのは、事実でしょう。

芸術に伴う昂揚感を経験できるのは、多分、人間の特権でしょう。
しかし、その昂揚感を過剰に追求するあまり、自らを破滅に追い込んでしまうのも、人間の否定しがたい性(さが)のようです。

アートはどんな分野であれ、真剣に取り組んでこそ、その特別なおもしろさ、快感が開示されます。
しかし、過剰な追求は、命の危険につながりかねない。

僕たち断酒生活者は、少しばかり死の宣告を受けた経験の持ち主として、何か考えることがありそうな気がします。

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(5月15日、奈良のイトーヨーカ堂で、午後1時と3時に、演奏します。ノン・チャージ、ご興味のある方は足をお運びください。)