僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

何故、飲んでいたんだろう

人生、70年プラスアルファとして、
その半分以上、40年間、1日の3分の1から2分の1は、体内にアルコールを貯蔵している生活を送ってきました。

そしてその後半、1回で摂取する量は増えるは、ふつうは、そんな時間には飲まんわ、という時間に飲み始めるはという無茶をするようになり、
精神と内臓に取り返しのつかない、障害を負ってしまったわけです。

でも今、断酒を始めて3カ月、飲んだくれていた時の僕と、今の僕がつながりません。
これはいいことなんでしょうけど、どこか寂しいような気もします(ちょっと贅沢かも)。

でも今でも、酒を飲みたいという気もちはあります。
ただし、その欲望は、あの40年間、ずーっと毎日もっていた欲望とは、異なるようです。

美味しいものをいただくときに、酒があった方が美味しいよね、という、ごく普通の感覚。
宴席や旅先で美味しいものを頂戴できる機会には、お酒がほしいよね、という感覚。

実際、断酒後初めて参加したパーティーの席で、(立食でしたが)ウーロン茶と料理のバランスをいかに取れば美味しく頂くことができるか、結構悩みました。
食事とお酒は結びついていたのです、当たり前ですが。

でも40年間の僕は、食事と飲酒は必ずしも結びついていませんでした。
というよりも、美味しいものがあれば飲みましたが、食べるものがあろうがなかろうが、飲んでいました。
さらにいえば、40年間の僕にとって、食事と飲酒のカップリングという文化的な結びつきは、もしかすると、無縁のものでした。

そうか、俺は、非文化的なぎゃーとるずだったんだ。

今は、美味しいものを連想すると、お酒が飲めればなぁ、と思います。
あんなに関係なしに浴びるほど飲んでいたのにねぇ。

今晩は、勤務先の部署の新人歓迎の宴席が予定されていますが、もちろん、出席いたしません。
まだ、数名の宴席で、飲酒を控える自信はありません。