僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

内覧会と画廊いくつか

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昨日(6月3日)は、国立京都近代美術館の「ポール・スミス展」の内覧会、および、京都市内のいくつかの画廊を、弟子っ子、天使ちゃんと一緒に回ってきました。

内覧会というのは、正式の展覧会のオープンの前日に、関係者を対象に展覧会を公開し、オープニング・レセプションを行うというものです。

今回の「ポール・スミス展」、現役のブランド・デザイナーの回顧展ですので、通常の美術展とは様相の異なる部分も少なくありません。
例えば、ポール・スミスの初期のショップを再現した実物大のモック・アップ・マケットとか、ホンマもんのローヴァ―・ミニが会場にでんと置いてあったりとか。(多分、エンジンもかかるはずですよ、ホンマもんやし。)

でも、ポール・スミスのプロダクト(製品)の展示と同時に、この天才的なデザイナーの発想の源泉を探るための、製品以外の多彩な展示がなされていましたので、僕のような、ブランド・デザインやファッション・デザインに疎い人間でも、十分に楽しめました。

特に、展示会場の最初に現れた、ポール・スミス所有の夥しい数の様ざまなコレクションの壁一面(実際には3面)を埋めつくす展示、絵画だったり、写真だったり、チラシだったり。
おそらくは彼自身の若いころの習作だったり、ひとりの天才の頭の中を訪問するような感覚が味わえ、おもしろかった。
ポール・スミスは、僕よりも若干年上ですが、ほぼ同じ時代を生きていますので、彼にとって重要なビジュアル・シンボルが、僕の若いころの時代意識と重なる点も少なくありませんでした。

会場の最後には、ポール・スミスの書(?)の前で写真を撮ることができるコーナーがあり、天使ちゃんと初めてのツー・ショット。
(もちろん、前向きの顔が見えるヴァージョンも撮影しています。)

ポール・スミス展」の会場を後にした僕たちは、僕の体の復調を確かめるための遠足も兼ねて、京都の中心部への歩いていきました。

次に訪れたのが、京都の美術界では老舗の画廊の一つである、「ギャルリー宮脇」。
僕の勤務先の大学の第一期の卒業生で、現在は注目の若手中堅作家として活躍している、玉本奈々さんの個展を見に行きました。
「ギャルリー宮脇」は、良くも悪くも、ハイソな昭和レトロモダンの香を現在にぷんぷんと残している、おもしろい場所です。
玉本さんは在廊されていませんでしたが、おそらく最近代替わりしたであろう、若き画廊主と名刺交換をし、少しお話しさせていただきました。

他にも何か所か、ギャラリーを訪ね、京都駅まで歩いていきました。

肝硬変発症以前のぼくにとっては、この京都、岡崎から、河原町界隈を経て京都駅まで行くという徒歩ルート、どうということはない道のりでした。

以前にも報告しましたが、退院して間もないころの同じルートの散策では、20分くらいに一度は立ち止まり、ストレッチを行う必要がありました。

昨日は、いつ、ぶっ倒れてもいいように、高齢者特別介護実習ということで天使ちゃんにほぼ同じルートを同行してもらいましたが、ストレッチ休憩の回数は、かなり減っていました。
最後に天使ちゃんと京都駅で別れ、電車に乗った時には、まさに足が棒になった感覚ですが(足は棒にはならんやろ、なったら往生しまっせ、とだみ声で突っ込んでください)、かなり復調していることを実感しました。

もちろん、大病を経験しましたし、現在も病気とともに暮らしていることは間違いありませんので、完全に復調することがないことは、分かっています。
でも、歩ける限り、歩こうと思います。そして、この性能の落ちた目で、判断力の鈍った頭で、弱々しいかもしれませんが、、世界としっかり対峙していこうと思います。

天使ちゃん、半日付き合ってくれてありがとう。とても幸せです。

皆さんも僕も、今日も、ご機嫌さんで、LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフを。