僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

夢の中で

もう、飲んじゃだめですよ、アル症と肝硬変、ダブルパンチ、リスボン、57歳です。

5か月前の1月19日、末期の肝硬変の診断を受け、強制入院、人生初めての本格的な病人生活を経験しました。
おかげさまで、現在はご機嫌さまで復帰生活を送っています。
明後日からは東京方面に研究出張にも出かけます。
何か、美味しいもの、食べよ。

というわけで、無事に断酒ライフ LWOA Life Without Alcohol を送っていますが、
今朝見た夢は、少しやばかったかもしれません。

夢の話ですから、論理的整合性は欠きます。

舞台は、僕が20代末から30代前半、今の職場に専任採用される前の、ピアニスト兼非常勤講師という、収入不安定、ひとり者ゆえ、可処分所得は人生最高という時期の、バイト先です。

夕方、バイト先の楽屋に入り、着替える前に店内に入り、店内のカウンター席で、何故か(ホンマに二重の意味で何故か)持参の焼酎かウィスキーを飲もうとしています。

まず、なぜ酒を持参していたのか、これが一つ目の「何故か」。
それも、焼酎なのかウィスキーなのか釈然としていないというのも、不思議。
匂いは焼酎、そして色はウィスキーだったような・・・?

そして、飲もうとするのですが、実はその時点でこれは夢であるという自覚がありました、夢であると感じながらも、いや、断酒者の俺はこれを飲んではいかん、イカン、イカン、
この一口がまた元の木阿弥、あのつらい肝硬変の外的症状につながるぞ、と、自らに制御をかけるのです。

しかし、飲みたい。
いや、飲んではいかん。
そもそもこれ、夢の中やで。

と、三重の欲求や判断が、グニャグニャと絡まり合い、結局夢の中の僕は、酒を全部、流しに捨てます。
これが二つ目の「何故か」。
でも、めでたし、めでたし。

夢の中と分かっていながら、しかし、やばいやばい、という妙な緊張感に包まれていました。

夢はその後、食欲との葛藤にテーマが移行していきます。
食いたい、でも食ったら体重が・・・。食ったらあかん・・・。

僕は心理学者ではありませんが、そして前にも書きましたが、フロイト流の夢に基づく無意識の判断という方法については、全く信頼していませんが、
今朝の夢は、僕の現在の心理状態が、表面上、安定しているように見えても、やはり、綱渡りをしているのだな、と思わせてくれるのに十分な、奇妙さをもっていました。

夢の中でも酒を飲まずに捨てた自分を褒めたい気もしますが、酒を飲みたいという夢を見たことについては、おぬし、まだまだ修行が足りんのう、とご老師様になり、叱ってあげなければなりません。

こんな葛藤と一生向き合い続ける、それが僕たちアル症者の人生なんですよね、きっと。

でも、皆さん、そして僕も、今日もご機嫌さんで、LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフを続けましょう。