僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

酒って本当は安いようですね

飲酒歴40年、断酒歴2年と7か月、不良初期高齢者、リスボン、59歳。

本日もリスボンの、ちょっと驚き・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。


僕の行動範囲にはいくつかのスーパーマーケットと、

日用品も売ってくれるドラッグストア、

そしてそのドラッグストア系列の日用品店が何店かあります。


何所も主要幹線道路に面しており、
大きな駐車場を完備した、
典型的な郊外型店舗です。


そしてどこも、酒を売っています。


飲酒者の頃は、
何所が一番安いのか、
それこそ、マメにリサーチして歩いていました。

僕の最後の常用酒は、
1.8リットル紙パック1000円前後の、
乙類の麦焼酎でしたが、

この商品については本当に詳細なリストができるくらいにリサーチしました。


今日、そんな中の1軒を久しぶりに覗き、
趣味の価格調査市場探索を行いました。


僕の好みの酒の紙パック入りの値段はそれほど変動はありませんでした。

しかし驚いたのは、
同じ中身の(はずです)大型ペットボトル入りの商品が、
思い切り優れたコスパで堂々と売り場に並んでいたのです。


あの大型ペットボトルの酒を堂々と購入する客の何割かは、
恐らく、というかほぼ確実に、
アル症予備軍ですよね。


通常の機会飲酒者は、
あんな巨大な酒のパックを購入することに対して、

たぶん、精神的な抵抗を感じるんじゃないかな。


もし僕が今でも飲酒者であったならば、
まず間違いなくその商品を買うことになったでしょう。


でも考えてみると酒という商品、

通常の飲料品や食料品とは価格の決定過程が異なるんですよね。

通常の商品であれば、
生産コストや消費者の動向等が加味されて、
様ざまな競争的な仕組みの中で価格が決定されていくんでしょう。


でも酒の場合、

恐らく物質としてのアルコール飲料は、
それほど高価なものではないはずです。

多分、価格の決定に際しては、
税金の割合と、
それからイメージ商品としての体裁料が大きな割合を占めるようです。


もう少し裏の事情を探れば、

行政の腹づもりとメーカーのマーケット戦略で価格は大きく変動するということでしょう。


今日見かけた、むちゃムチャコスパに優れた、
でも見てくれは明らかにアル症ご用達の商品の存在は、

まだまだ社会全体が、
僕たちのようなアル症当事者の問題を真剣には考えていない証拠の一つかもしれませんね。


イスラム社会や、禁酒法時代のアメリカのように、
アルコール飲料を禁止しなければならないとは思いません。

しかし僕たちの国や、僕たちの国の流通事情は、
この潜在的に危険な物質の社会への浸透にあまりも無神経であるということは言えそうです。



やっぱり僕たち、当事者の役割は大きそうです。


僕たちは僕たち自身が健康かつ幸せに生き延びるとともに、
僕たちの後継者をふやさないためにも、

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。