僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ヘルマンハープ

飲酒歴40年、断酒歴2年と9か月、不良初期高齢者、リスボン、(しつこいようですがまだまだ)59歳。

本日もリスボンの、認知症対策・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。


今日の午前中は、
僕が代表を務めている障害者の余暇活動サークルの音楽練習に顔を出してきました。

だいぶ以前のブログですが、
僕の勤めている大学の芝生の広場で、
学生たちとともに、
水風船の投げ合いをして遊んだサークルです。


で、今日はまじめに、音楽の練習。

取り組んでいるのは、
ハンドベルによるアンサンブルと、

ヘルマンハープによるアンサンブル。


恐らく多くの方がこのヘルマンハープという楽器についてはご存じないと思います。


この楽器の普及活動を行っている団体の公式ウエブサイトがありますので、
詳しくはそちらをご覧になってください。

グーグルで検索をかけていただければ、
恐らくトップか、少なくとも上位でヒットすると思います。


で、この楽器なのですが、
要は楽譜に関する知識が全くなくても演奏を楽しむことができるという、

ま、いわば、バリアフリーの楽器なんです。



ピアニストだったら、たとえ初めて触った楽器でも、
すらすら弾きこなせるだろうとお思いかもしれませんが、

ところがどっこい、

逆に楽譜が読めるだけに、
通常の楽譜とは異なるグラフィックな演奏法の指示表記には、
ひたすら迷うことしきりです。



今日、練習させてもらったのは、
「荒城の月」と「上を向いて歩こう」の2曲ですが、

もう、必死のパッチ、普段使わない脳みその回路を酷使しました。



一緒に練習しているほかの仲間は、
もうだいぶ慣れているので、
新しい楽譜でもすいすいと弾きこなしています。

(ちなみにこのサークルのメンバーの半分以上は、知的障害者です)


しかしこちらは、
60年近く、固定観念に凝り固まって生活してきた、
筋金入りの頑固ぶきっちょ、

自分でもおもろいほど、どんくさいこと、この上なしですわ。


でも、練習していて、
むちゃくちゃしんどいんですが、

同時にむちゃくちゃ、愉快でもありました。


恐らく、認知症対策にはうってつけの楽器です。

もちろん、演奏会用の楽器としては、
いろいろな意味で無理がありますが、

しかし、演奏行為を楽しむ、
仲間たちと音を合わせ、アンサンブルを築き上げていくという経験のためには、

非常に優れた楽器です。


これまで福祉の現場ではどちらかといえばお世話する側にいたのですが、

さぁ、これからはお世話される側にもなりましょうぞ。


たぶんヘルマンハープとこの楽器によるワークショップは、
アル症で委縮してしまった大脳の機能の回復のためにも有効だと思いますよ。


アル症、肝性脳症、初期高齢者(しかも不良です)、そして初期認知症の疑いのある
ADHDじじぃにとっては、願ってもない出会いでした。


本業のピアノの方ですが、

明後日、火曜日に、いつもの京都、伏見の「アンソニア・カフェ」さんで。
デュオライブを行います。

関心のある方は、
「アンソニア・カフェ」さんのウェブサイトを覗いてみて下さい。


ではいつものように

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。