僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

お疲れさま、稀勢の里

飲酒歴40年、断酒歴2年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、珍しくお相撲の話・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。



大相撲の横綱稀勢の里関が引退しました。

感想はいろいろあると思います。

特にここ1年くらいは、
出場しては、負けが込んで途中で休場、

そして場所後にしっかり身体を治すとコメントし、

場所前の稽古総見ではよさそうな感じに仕上がったかのように見えながら、

また場所が始まると負け始める、


いつものその繰り返しのような感じがして、

ちょっと痛々しい感じもしてました。


で、今場所、

やはり連敗スタート、

しかも解説者の話だと、
根本的に下半身の力が落ちてしまっているとのこと、

僕はアスリートではありませんが、

多分、どんな競技でも下半身が衰えると、かなり厳しんでしょうね。


でも引退を決意した後の稀勢の里の表情は、
とてもさばさばしていましたし、

それから多くの人びとが、お疲れ様といった感想をもったようで、

ネガティブなイメージも少し薄まりました。


モンゴル出身の横綱角界を牛耳るようになってかなり経つ中、
久しぶりに現れた、日本出身の横綱

そんな稀勢の里に多大な期待が寄せられたのも仕方がなかったといえば仕方がなかったかな。



でも僕はここで一つ、疑問があります。

大相撲って、スポーツですか。

スポーツであれば、
出身がどこの国の選手であろうと、
共通するルールの下で、強さを競い合えばよいのですが、

しかし相撲は、
ある種の芸能ではないでしょうか。

神事かどうかは僕は分りません。


でもスポーツであるよりも、
パフォーマンス・アートの一つであり、
台本こそないものの、
阿吽の呼吸で力比べを見せる芸能だと思うのです。


で、芸能であるとすれば、
それも日本に固有の古典伝統芸能であれば、
日本人が演じてこそのものになりますよね。


古典的伝統芸能の最高峰に位置する横綱として稀勢の里はまさに適任でした。

でも朝青龍や白鳳といった、
やたら目ったら強いモンゴル出身の横綱は、
競技としての相撲の頂点には相応しいかもしれませんが、
伝統芸能のトリを取る役割は、無理だったんじゃないかな。


僕の独断と偏見、
大相撲は、スポーツではありません。
そして国技ですらありません。

どうやら神事との結びつきの深い、伝統芸能です。

でないと、
あの、奇観としか言いようのないお相撲さんの体型、
美的な意味をもちえません。


伝統芸能の継承者としての稀勢の里は、
まさに絵になる大横綱だったと思います。

お疲れさまでした、稀勢の里関。


僕たち断酒者も、
あなたの精進に学びます。

いつものように

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。