僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

やっぱ、本ですよ

飲酒歴40年、断酒歴3年と1か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、昭和は吠えるぞ・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。



何がネットじゃい!

調べ物はネットでOKだと?

ふざけんじゃねぇ!


といきなり吠えておりますが、
実は僕は若い衆を相手に、
年がら年中、
このようなことを吠えております。

仕事の一部として。


そうです、僕の仕事は、
吠え屋さんです(ってそんな仕事はありませんが)。


どういうことかと申しますと・・・

何か問題や調べ物が見つかると、
すぐにスマホを取り出し、
ペコペコと情報を呼び出そうとする若者たちに、

書物という古いけれど、
いつまでもその意味を失うことはない、
永遠の青年のようなメディアの重要性を、

彼女・彼らの耳にタコができるほど、
教室でわめいているということです。


ネットでの情報の探索がいかに浅薄なものか、

そしてなんでもネットに頼ってしまう感性がいかにもろいものか、

そのことについて今日は触れませんが、

しかし僕が言うまでもなく、
本は素晴らしいメディアですよ。



「もうすぐ絶滅する煙草について」という本があるのですが、

芥川龍之介をはじめとする、
愛煙家である古今の文芸作家のタバコについてのエッセイを納めた一冊です。


僕自身はもうタバコを止めて30年近くたちますので、
この本に書かれている愛煙家たちの心の叫びに共感することはありませんが、

しかしアルコール依存症患者の目から読んでみると、なかなか面白い内容がありました。


例えば僕たち、アル症者を代表するアーティスト、中島らもは、
マリファナ所持で逮捕拘留された時期のことについて書いていますが、

らもさん、
拘留されていた22日間、何が一番つらかったというと、

煙草が吸えなかったことだそうです。

アル症のくせして、酒が飲めなかったことはそれほど、どうということはなかったんだって。


もちろん、らもさんのこの事例だけで、
酒とたばこの依存の違いについて論じることはできませんが、

興味を掻き立てられるのは事実ですよね。


本の魅力はいろいろありますけど、

例えば、自分自身では体験できないことについて、
いきいきと知ることができるということが一つ、ありますよね。

僕たちは1回しか生きることはできません。

人生の中でそれほど多くの選択ができるわけではありません。

しかし、他の人生を生きた、あるいは生きている人の報告や考えを読むことで、
様ざまな追体験ができますよね。



紙に印刷されたテキスト、

何故かこのメディアの形式が他人の人生を知るためのベストの方法のように思われて仕方がありません。


本はおもしれぇっす。

そしてそんな本が読み放題のワンダーランド、
図書館は、
すんげぇ、ワンダーランドですわ。


図書館を味わい尽くすためにもいつもの気合を入れましょう。


皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。