僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

祝!老人力、獲得

アル症と肝硬変、でも手術上りが辛いです、リスボン、58歳。

本日もリスボンの、先輩方ついていきまっせ~!ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。


昨日も報告しましたように、胃がんと食道静脈瘤の摘出手術、
連チャンで実施していただくという快挙(愚挙)を成し遂げました。

その結果、1週間近い完全絶飲食、ならびに胃の不調に襲われ、今日もふらふらとしております。

昨日、無理やり退院し、まずは病院の正面玄関から最寄りの電停までの歩行、
およそ、通常の2倍をかけました。

ここから乗る電車、おそらく世界的に珍しい、1編成の車両が、通常の専用軌道の列車としても、また地下軌道の地下鉄としても、
そして自動車どうにも軌道のある、いわゆる路面電車としても運行されている、貴重なものです。

鉄分の高い方にはすぐピンとくると思います。

で、僕が電停に近づいたときに僕の乗りたい列車がやってきている踏切の音が聞こえました。

健康状態であれば、少しばかり小走りになれば余裕で乗車できる時間です。

しかし昨日は、病み上がりの無理やり退院に加えて、入院中の荷物をリュックとキャリーバッグでごろごろ引っ張っていた状態、
間に合うやろうなぁ、と思ってのろのろ歩いていたら、改札を通ろうかという段階で列車は、ゆっくりと走り始めました。

分かってはいましたが、やはり病人の体力でした。

大学に何とかたどり着き、いくつかの仕事を行いましたが、
こちらもやはり、通常の倍以上、いやもしかすると3倍くらいの時間が掛かっていたようです。

特に、PC入力、結構、疲れますね。

4時過ぎに仕事を終え、大学に停めてあった30万キロカローラちゃんに乗り込み、家に帰ることにしました。

そしてその道すがら、僕は僕自身が新たな高みにグレードアップしていることを思い知らされたのです。

運転中の注意力が、以前よりもはるかに散漫になっていたのです。

交差点の曲がり方や、スーパーでの駐車、あるいは本線合流のためのタイミングの測り方等の、基本的な運転技能に、
明らかな劣化が自覚できました。

やべぇ、やべぇ。よほどしっかり自覚的に運転せんと、痛い目に合うかも。

このことに気が付いてからは、まるで運転免許教習所に通っていたころのことのように、
さまざまな道路状況について、頭の中で確認しながら運転するようになりました。


若者は、そのような状況判断について、自覚的、ないしは意図的に行うことはないでしょう。
道路状況や車のコンディションについて、それこそ本能的に一瞬にしてすべてを把握する能力に満ちています。

そう、僕もついこないだまでは、そのような本能に満たされていました。

しかし、1年半の間に、肝硬変、アルコール依存症、肝性脳症、食道静脈瘤、そして胃がんと、一連の病気を経験した僕は、
明らかに、老人へのステージを上がっていたようです。

しかしこの老人、ただのじじぃではないですよ。

自らの老人性をしっかりと自覚し、そこに若者ではもちえない判断力と意志の力を加えることによって、
本来はマイナスのパワーである老人力を、
プラスとまではいかないにしても、少なくともポジティブに発揮してやろうという、
はた迷惑極まりない、超ワルじじぃです。

ちょい悪おやじよりもきっと悪質だと思います、超ワルじじぃ。

しかし、世間の迷惑については少しだけ考えながらも、わしはわしの人生を生きていくんじゃい!
とはた迷惑・ポジティブで行こうと思います。

はた迷惑でしょうが

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。