僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

無人の参道

飲酒歴40年、断酒歴4年と4か月、不良初期高齢者、リスボン、61歳。

本日もリスボンの、一瞬のトリップ・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

昨日の無学生講義に続きまして、

今日は無聴衆ライブ、やってきました。

 

僕の演奏活動の根城の一つ、

京都は伏見稲荷の「アンソニア・カフェ」さん、

京都にあるにもかかわらず、

細々と(マスター曰くこっそりと)ライブ営業を続けてはります。

もっとも営業時間は京都市の自粛要請を受けて短縮されているため、

ライブも午後5時半から、だいたい7時過ぎまでと、

えらい健康的な時間設定です。

 

ただし、みなさん、ステイ・アット・ホームを守ってらっしゃるようで、

街そのものに人の影がありません。

したがって自粛警察の目を盗みながらのライブ営業も、

お客さんがお見えになりません。

 

でも僕は、お客さんがいようがいまいが、

僕自身のミュージシャン修業として、

しっかりライブ演奏は行います。

お客さんがいなくても、

僕自身は僕自身の演奏の中に発見や問題点を見つけることができます。

無聴衆ライブも僕には意味があります。

 

演奏を終え、一杯だけトニックウォーターをいただいてから、

駐車場に車を取りに、伏見稲荷の参道を歩きました。

 

以前であれば、インバウンド客を中心とした人の波であふれていた道ですが、

今日は、ホンマに、誰もいません。

ちょっとだけ夏めいてきた初夏の黄昏時、

何故か学生時代を思い出しました。

 

僕の通っていた大学は、

京都の松ケ崎という、京都市内でも北のはずれにあり、

僕が当時住んでいた下宿は、さらに北のはずれにありました。

そしてチャリで通っていた通学路ですが、

車も殆ど通らない、川べりの小道、

殆どトトロの世界だと思ってください。

そんな道を行き交いながら僕の青春時代が過ぎていきました。

 

今日の人のいない、静かで薄暗い伏見稲荷大社さんの参道、

そんな若いころを思い出させる、不思議な空気を醸し出していました。

奇跡の無人の参道、甘酸っぱい若き日々の空気を呼び寄せる、

これも加齢ゆえに味わうことのできる情緒かもしれません。

 

若き日に思いを馳せながらも毎日の宿題は忘れません。

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。