僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

zoom とか classroom とか xxxx とか

飲酒歴40年、断酒歴5年と1か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、時代遅れです・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今朝、思いついて、

今年度の秋学期(後期、10月から3月。実質的には終了しています)に、

YouTube にアップロードした講義動画、全91本を、完全に削除しました。

思いついたといっても、以前から考えていたことですけど。

 

何回か報告しましたように、

僕の遠隔講義は、

僕の無観客ライブ形式の講義を一人で録画し、

その動画を一切、編集を加えずに YouTube にアップロードします、

そして受講生には1回ごとに簡単なレポートを送信してもらい、

学期終了時に、少しばかり長編のレポートを送信させることで、

成立させました。

 

YouTube への講義動画のアップロードに当たっては、

全く鍵をかけず、全世界に向けて公開しました。

講義の公開に制限をかけなかったことについては、

いろいろと問題もあるかと思いますが、

現在の学生たちのデジタルリテラシーのばらつきを考えると、

できる限り、アクセス方法は簡単にすべきだと考えた結果です。

 

昨年の3月あたりは、昭和の汚物、もとい遺物?の僕でも、

zoom や google classroom といった、

多人数が同時にアクセスできる、データ共有型公開アプリケーションの使用についても、

一応、検討はしていました。

でも結論として、

 

俺にはデキン!

 

と一人でキレてしまい、YouTube での講義公開という形に落ち着きました。

 

さて話は若干飛躍しますが…

大学生の基礎学力の低下が指摘されるようになってからだいぶたちます。

そして僕も時々、ここで吠えています様に、

ホンマに小学生並みの知力の大学生が混じっています、教室に。

 

大学がこういった若者を受け入れるにあたって一応の理屈として述べるのが、

大学入学時までに不十分であった学力は、入学後に指導します、

といったものです。

でもはっきり言います、

大学入学時に基礎学力の乏しい若者は、

当然、それまで勉強をさぼり倒してきたわけです。

そんな若者が、大学入学を機に、まじめに勉強するようになることは、

まず、期待できません。

 

ただ彼らに同情せざるを得ないのは、

現在の小中学校、そして高等学校では、

勉強の楽しさ、

知的な格闘の面白さを体験させてくれてはいないだろうなという点です。

そんな若者たちにどう対処すべきか、

僕は引退を前に結論を見つけることができませんでした。

 

そして大学でも、

本来は単なる道具に過ぎない、さまざまなデジタル・アプリケーションの習得に、

教員も学生もあくせくしています。

そしてさらにたちの悪いことに、

教員側がデジタル・アプリケーションの習熟のような、

きわめて薄っぺらい表層的なスキルの獲得を、

とても大事なことのように考えていることです。

 

僕がデジタルスキルの習得に積極的になれないのは、

僕自身の性に合わないということもありますが、

デジタル文化の進展の中に潜んでいる、

知的活動における手段と目的の取り違えの危険があることを肌で感じているからのような気もします。

 

ホンマに重要なスキルなら、スキルの方からこっちに寄ってくるはずです。

こちらがスキルにもみ手をしながら近づく必要はないでしょう、

僕たちは人間なんだから。

 

言いたいこと、考えたいことがまだまだありそうですが、

また別の機会にお付き合いください。

 

ということでいつもの気合です。

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。