僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ちょっとヨーロッパの風が吹いたけど・・・

飲酒歴40年、断酒歴5年と3カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、揺れてます・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今朝の NHK ニュースのルポの一つなのですが、

とても嫌な感じを受けました。

話題そのものは、ある意味で感動的なはずなんですが、

何しろタイミングがタイミングなんでね。

 

なにかといいますと、

沖縄の聖火リレーを走る予定だった元ハンセン病患者の方が直前に急逝され、

彼の差別解消運動を支援していた人が、

その人の名前を書いた横断幕をリレーコースの一部に掲示したというものでした。

社会的な差別をなくす運動を共に闘ってきた同志同士の精神的なつながりを伝える、

NHK らしいルポのはずなんですが、

今、この国は、不毛な分断状態に置かれています。

 

どう考えてもやるべきではないオリンピックに反対する人びとと、

どうしてもやりたい腹黒い権力者たちとの間の、

埋めがたき溝が、どんどん、深みを増しています。

 

そんな時にオリンピックのプレイベント、聖火リレーを、

別の感動話と抱き合わせることで肯定するかのような、このルポ。

メディアの自主独立性を放棄するかのような NHK の姿勢に、

言い知れぬ嫌悪感を感じました。

 

話は代わりまして今日は僕がホストを務めるジャムセッションの日でした。

参加者は少なかったのですが、

ちょっと異色の音楽家が来てくれました。

 

チェリストです。

ジャズを弾くヴァイオリニストはいますが、

しかしチェロとなるとあまり知りません。

ジャズピアノを演奏される奥様と一緒に来られたのですが、

チェロという楽器、非常に優美で、贅沢な音空間を作り出してくれます。

 

ジャズ・ミュージシャンとしては、もちろん、発展途上の腕前でしたが、

しかし、その優美な音色は、今日のセッションにいつもとは違う雰囲気をもたらしてくれました。

まるでパリかミラノの街角で見かけるストリートミュージシャンのような趣です。

ジャズといえば、普通はアメリカの音楽ですが、

そこにはヨーロッパのテイストを載せることもできます。

このあたりの懐の広さがジャズの強みの一つです。

 

今日は朝一の NHK ニュースで少し気持ちがつまずき、

さらにいまだ解消されない不安症候群にも悩まされましたが、

ヨーロッパの風を聴いたことで、前に進めそうです。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。