僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ディアスポラの自覚、確認

飲酒歴40年、断酒歴5年と6カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、俺は非国民・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

何回かここで書いたことがあると思いますが、

僕は生まれた時は朝鮮籍でした。

そして学生時代に朝鮮籍韓国籍に書き換え、

そして結婚後、数年してから帰化し、日本国籍を得ました。

 

多くの人にとって朝鮮籍から韓国籍への書き換えという事態がよくわからないと思いますが、

僕も実は、ちゃんと説明できるわけではありません。

しかしいわゆる在日コリアンは、

朝鮮半島における本籍の所在地等によって、

朝鮮籍の人と韓国籍の人に分かれます。

それぞれ、朝鮮民主主義人民共和国と、大韓民国に対応します。

 

僕が朝鮮籍から韓国籍に変えたのは、

たしか、日本国外への移動の制限等が、

韓国籍の方が少ないと考えたからだっと思います。

 

今は日本国籍を有する日本人です。

 

が、昨年からの新型ウィルス感染の拡大の中で、

書類上の僕は日本人ですが、

人間としての僕はいつまでも日本人にはなりきれない、

そして決して日本人はなりたくない、という思いが強くなりました。

 

しかし、朝鮮人、あるいは韓国人としてのアイデンティティーに、

回帰したという訳でもありませんでした。

 

今、僕が僕自身の国際的な帰属意識をあえて表明するのであれば、

在日コリアンディアスポラという、

おそらくほとんどの人にとって耳慣れない言い方が、一番、しっくりきます。

 

ディアスポラとは、もともとは故郷を追われたものという意味で、

ユダヤ人を指すことが一番多いようです。

しかし文化人類学等で、

このディアスポラという概念を拡大解釈することにより、

世界中で見られる新たな多文化共生の実態について、

捉えなおそうとする学術的な動きが現れ始めています。

 

それらの研究の中に、"Zainichi Korean Diaspora" という表題を見つけた時に、

僕は、僕自身の帰属意識を表す、最上の言葉が見つかったと思いました。

書類上、あるいは法律上はともかく、

僕は、日本人でもなければ、韓国人でも北朝鮮人でもありません。

僕は、在日コリアンディアスポラです。

 

世界中の殆どの人びとが、

自分の帰属している国家を表す象徴としての国旗や国歌に対して、

尊敬と誇りの意識をもっていると思います。

 

しかし僕は、

日の丸に敬意を表すつもりはこれっぽっちもありません。

君が代は生まれてこの方、口ずさんだこともありません。

 

もちろん、大韓民国旗に対しても、北朝鮮旗に対しても、何の感慨も感じませんし、

朝鮮語(韓国語)を解しない僕にとって、どちらの国歌も知りません。

 

全くあり得ない話ですが、

大学でうっかり役職についてしまい、式典等で日の丸に一礼しなければならない機会に遭遇すれば、

間違いなく僕は、新聞記事ネタを提供してしまうでしょう。

 

ディアスポラであることを自覚し、そして主張すること、

きっと少しだけいばらの道になることでしょう。

でも、譲れない、僕のアイデンティティーです。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。