僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

親父の近況

飲酒歴40年、断酒歴7年と6カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル64。

本日もリスボンの、できれば反面教師に・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日も暑かったっすね。

何と今朝の近畿地方の天気予報、

和歌山の最高気温予想が一番、低かったんです。

和歌山といえば、近畿の南国、

黒潮洗うジャパニーズ・トロピカーナのはず。

われらが大津も、和歌山よりも高音の予想でした。

 

さて今日は、思いっきり、プライベートな報告です。

今日は4週間に一度のおやじの定期診療の日、

僕はできる限り、親父の面倒を見ないのですが、

今日だけは、いくつかの理由で僕が付き添わなければなりません。

 

一つは、親父の車いすを運ぶ必要があるためです。

親父が今お世話になっている施設には、車いすを運搬できる車両がないので、

僕のカローラ・フィールダー・ワゴンの出番となります。

 

そしてこちらの理由の方が重要なのですが、

今日、親父を診てくださる先生は心療内科を専門とされており、

睡眠導入剤をはじめとするいくつかの精神薬を処方してもらいます。

薬物使用障害の疑いのある親父に代わって、僕がこれらの薬品を受け取る必要があるのです。

 

たかが月に一度ですが、

なんやかんやと3時間は親父と一緒に過ごさなければなりません。

鬱陶しいこと、この上ありません。

 

認知症が確実に進行している親父ですが、

すでに日にちの感覚は喪失しているようです。

顔つきも表情を失い、前頭葉は単純な働きしかしていないんだろうなと思わせてくれます。

 

しかし面白いことにというか、困ったことにというか、

金銭に関しては執着心があるようです。

 

今、親父の財布は、施設の事務所で管理してもらっています。

ここ1年ほど、財布を自室のどこかに置いておきながら、

誰かが部屋に侵入して盗んでいったと、毎日のように大騒ぎをしていたので、

施設側と僕の合意のうえで、財布を預かってもらうことにしました。

 

今日のように出費が予想される日には、

僕が施設から親父の財布を受け取り、

そしてまた施設に預けます。

 

親父は自分の手元に現金がないことについて、

その理由は理解していないようですが、

銀行に同行して現金を下ろさせてほしいと僕に要求します。

もちろん、無視しています。

 

しかし、自分の金が自分の自由にならないことに対して、疑問に思い、

そして解決のための方法を曲がりなりにも要求してくる、

まだクソ親父の前頭葉は、完全に機能を失ったわけではないようです。

 

親父はいろいろな体調の不具合と向かい合う中で、

医薬品の即時的な効能に魅了され、

精神安定剤の使用障害に陥り、

そしておそらく、そのためもあり、認知症を発症しました。

 

僕たちも薬物使用障害当事者です。

僕たちは、何とか薬物の連続使用の泥沼から抜け出しました。

僕にとってクソ親父は、薬物使用の成れの果てともいうべき、反面教師です。

僕もあと二十数年で、親父の年齢に届きます。

僕たちの一生に、油断していい隙間はないようです。