僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

僕の課題?

飲酒歴40年、断酒歴3年と5か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、シリアス・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。


人によっては、不埒な見解に響くかもしれませんが、
僕はアル症になったことをある意味でよかったと思っています。

より正確に言えば、
アル症の診断を受け、断酒ライフに入門できたことを、
僕の人生にとってとてもラッキーなことだったと思っています。


これまでも何回か振り返りましたが、
肝硬変で入院する直前の僕は、
いつ喀血しながら倒れ、
そのまま死んでいてもおかしくない状態でした。

そんな僕にとって断酒ライフへの入門以外に生き延びる道はありませんでした。


そして以前から予想していたことでもありましたが、
正式に消化器病棟からの退院の後に、
アルコール使用障害の診断もいただきました。


今では不埒なことに、
生き返ったことに感謝しながらも、
断酒ライフを山盛り、楽しんでいます。



僕の考える僕の課題とは何かというと、
僕の経験を若者たちに伝えるべきかどうかということです。

僕はまだ学生たちには、
僕がアルコール使用障害という不治の精神病を患っていることは、
伝えていません。


もちろん、僕の個人的なことですから、もとから伝えなければならない義務はありません。

しかし僕にとって、
過度の飲酒により心身ともにダメージを負ったことが、
僕の研究にとってはとても大きなアドバンテージになりました。


アルコール使用障害当事者を障害者に含めていいのかどうかは、
まだまだ検討が必要な課題ですが、
しかし僕は僕の経験を通して、
医療との関係や、
精神疾患の意味や実際について、
具体的に知ることができました。

障害学を研究の柱の一つに立てている者として、
僕の経験は重要な意味をもちます。


例えば僕の研究の基本的な立場の一つについて、
やや変則的とはいえ、
当事者的な感覚を得たこと、
そしてそのことにより新たに見えてきたことがあること、

これらについて、
僕の研究について関心をもってくれる若者たちには、
いつか話してもいいのかなと思ってもいます。


しかし同時に、
僕の経験は若者たちにとっては衝撃的に響くであろうという危惧も感じています。


結論を急ぐべきではないことは自覚しています。

多くの若者たちと、

教師と学生として、
そして同じ芸術の道を志す友人として、

よい関係を維持するために、慎重に考え行きます。
そして断酒ライフは、絶対に継続します。


皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。