僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

飲酒欲求

飲酒歴40年、断酒歴3年と10か月、不良初期高齢者、リスボン、61歳。

本日もリスボンの、少し振り返り・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

元パンクロッカーで現在、パンク小説家?の町田康氏が断酒をしているそうです。

断酒を始めたのが、2015年の11月、

僕の断酒ライフの開始が2016年の1月19日ですから、

断酒歴はほぼ同じくらいといっていいでしょう。

 

町田氏が断酒ライフに入門した理由は知りません。

僕たちと同じく使用障害に陥ったのか、

それとも僕と同じく、内臓障害に陥ったのか、

あるいは小説家として何かを究めようとしたのか。

 

町田氏は自らの断酒ライフおよびその前の飲酒者としての生き方について文章にしていますが、さすが、小説家、なかなか当を得た分析をしています。

 

例えば飲酒者であった頃の自らについて、

酒を楽しんでいる時は完全に自分の殻に閉じこもっており、

その間は周囲のものとの交渉を拒否していたことが悔やまれると述べています。

町田氏の場合、特に愛犬ともっとしっかり関わることができたはずなのに、

酒を飲んでしまうと関心が自分にしか向かわなかったことを後悔しているとのこと。

 

まだ断酒ライフ安定後の飲酒欲求についても、なかなかな書き方をしています。

曰く、まだ飲酒欲求が残っている時は苦しいのですが、

ひとたび飲酒欲求が表に現れなくなると、

自分の人生の中で酒を飲んでいたこともあったなというくらいの認識になるんだそうです。

今の僕もそんな感じかな。

飲酒者であった頃の渇望的な飲酒欲求が思い出せません。

もちろん、事実を一つひとつつないでいけば、

あの頃の僕が異常な飲酒欲求の連鎖に縛られて生きていたことは明らかなのですが、

その時の、死に直結する歪んだ本能的な欲求を思い出すことは、ほぼ不可能です。。

しかし油断は禁物、

僕たちの病気は、ほんの一滴でもアルコールが滴下されれば無限の飲酒欲求が呼び起されてしまうという、とんでもない悪魔の病です。

飲酒欲求の低下が生き続けることの担保ではありません。

この一線を守らなければ、僕たちには無様な死が待っています。

ですので

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。