僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

女子学生に告ってしまいました・・・

飲酒歴40年、断酒歴4年と4か月、不良初期高齢者、リスボン、61歳。

本日もリスボンの、誤解しないでください・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

誤解しないでください! 

とお願いしても、誤解されかねないタイトルを付けてしまいました。

 

今日は1時間だけ対面授業(リアル教室で行われるリアル授業)を行ってきました。

講読を中心とした英語の授業で、

日本のビニール人形文化について、

アメリカ人のオタク文化研究家が書いた、

少し学術的で少しキワモノっぽいテキストを読んでいます。

 

履修学生は7名、

全員、女子学生、

6名がイラストレーションを専攻し、

1名が洋画を専攻しています。

3名が日本人学生、4名がインドネシアからの留学生です。

 

今日は全員が顔を合わせた2回目ということもあり、

日本語ですが、互いの自己紹介も行いました。

その中で、特に日本人の学生たちが、

インドネシアの基本的な情報に興味を示し、

会話がはずみました。

やはりこういうやり取りは、リアル教室でのリアル授業ならではです。

 

その授業が終わったのが12時40分、

一人の日本人学生が、この後、僕の研究室を訪ねたいと申し出たので、

一緒に部屋に向かいました。

どうやら、特に何か相談があったわけでも何でもなく、

彼女たちのアトリエに行っても誰も来ていないだろうということで、

話し相手がほしかったようです。

 

いろいろな話をしましたが、

途中から飲酒のことが話題になりました。

彼女はどうやら酒好きのようで、

ほぼ、毎晩、酒を楽しんでるとのことでした。

ちなみに3年生ですので、未成年ではありません。

 

そして僕の方も、かつて過度の飲酒で体と心を壊してしまったことを告げました。

タイトルの「告って」しまった中身は、このことです。

僕としては、だから飲み過ぎには気を付けやなどという、

月並みなお説教をするつもりはありませんでした。

一人の酒飲みの破綻と復活?の話をしただけです。

 

これまで若者に、僕自身のアルコール使用障害について、

ストレートに語ったことはありませんでした。

僕の突然の告白を聞いた若者たちは、

きっと衝撃を受けるだろうなという思いがあったからです。

 

ではなぜ、今日の彼女にはあっさりと言ってしまったのかというと、

それまでの話の中で、

洋画を専攻している彼女が、

これから差別の問題についてより深く考え、

自身の制作活動に反映させていきたいと、

抱負を語ってくれたことが大きかったかもしれません。

 

またそれまでに、僕自身が障害者の問題を研究テーマにしているという話もしました。

僕としては、アルコール使用障害をはじめとする薬物使用障害の問題について、

犯罪との関係で語らなければならない特殊な問題として考えるよりも、

誰もが陥る可能性のある、日常的な話題として認識すべき問題であると考えてる部分があります。

そんな話題の展開もあり、案外、あっさりと告ってしまいました。

 

彼女がどう受け止めてくれるかは今後の問題です。

世間離れしたお嬢さん育ちではない彼女は、

一つの人生の可能性として、聞いてくれたと思います。

アルコール使用障害の形成過程には、

習慣飲酒から連続飲酒への移行という、恐ろしい段階があることは伝えました。

 

これからもまた四方山話をしに来てくれることを楽しみにしています。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。