僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

"Four" そして Jon Hendricks

飲酒歴40年、断酒歴7年、不良初期高齢者、リスボン、レベル64。

本日もリスボンの、ちょっとコアな話です・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日は一日中、ヒッキー君、家事以外は、音楽関係の作業をして過ごしました。

 

昨日のピアノの練習中のことなのですが、

ジャズの歴史に残る巨人の一人、マイルス・デイヴィスのオリジナル曲、

"Four" 「フォー」を練習している時に、

もともとはインストナンバーだったこの曲に詩をつけることを思いつきました。

この曲は、やや変則的なリズムと凝ったコード進行に特徴があり、

マチュアにとっては難曲の部類に入ります。

昨日は、メロディーを歌うことができるかどうかだけを確認し、

練習次第で何とかなるだろうという確信を得ました。

 

僕はこの曲に日本語で詩をつけることを考えていましたが、

今日、ネットでこの曲のヴォーカル版がないかどうかチェックしてみたところ、

しっかり先例がありました。

僕が知らなかっただけで、何人かのジャズ・ヴォーカリストによる録音がヒットしました。

 

そしてこのややこしい曲に詩をつけていたのが、

ジョン・ヘンドリックス (1921-2017) という、超大御所ヴォーカリストだったのです。

 

 

ジョン・ヘンドリックスは、

ヴォカリーズという新しいジャズ・ヴォーカルのジャンルを確立した、

偉大なパイオニア・ミュージシャンの一人です。

 

ヴォカリーズというのは、

もともとはインストゥルメンタルとして作曲され、演奏された楽曲に、歌詞をつけたり、

あるいは歌詞をつけずにスキャットで歌う歌唱法のことです。

 

ヘンドリックスは、マイルスの "Four" にも、とても魅力的な詩をつけていました。

 

人生には4つの大事な事柄がある。

一つは真実、そして二つ目と三つ目は、名誉と幸せ。

そして四つ目は愛。

そして大事なのは、愛があってこそ、真実や名誉、そして幸せも意味をもつのだ。

 

意味だけを抜き書きしましたので、

ヘンドリックスの機知にとんだ詩の感覚は全く訳出できませんが、

こんな意味の詩です。

 

この詩を見つけて小躍りしてしまいました。

下手に僕が詩を書くよりも、このヘンドリックスの歌詞をしっかりと読みこみ、

そして歌いこなすことの方が、はるかにエキサイティングです。

 

曲も決して簡単ではありませんので、

ものにするのは決して簡単ではありません。

でも、また新しい課題を見つけました。

60の手習いヴォーカリスト、まだまだ発展途上です。