僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

進行形に耐えること

飲酒歴40年、断酒歴2年と少し、今日も悩める初期高齢者、リスボン、59歳。

本日もリスボンの、老いたウェルテルの悩み・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。


老いたウェルテルの悩みっていうほどのことはないのですが、

ここ1週間ほど、
情緒不安定です。

最近も書きましたように、春先ですので、情緒不安定です。
(論理的説明、一切なし!)

春先に情緒不安になるのは、
やはり春が誕生の季節だからでしょうね。

新しいものが生まれる、

必ずしもうまくいくとは限りません。

生まれること自体が失敗してしまうこともありますし、

生まれたはいいけど、その後、駄目になってしまうなんてこともありますよね。


多くの組織では人事異動という名の生まれ変わりが画策されています。

この再誕生の儀式も悲喜こもごもでしょう。

そして今のような希望をもちにくい社会情勢の中にあっては、
人心一新という、一見、勇ましく前向きに響く掛け声の中で、
切り捨てという悲劇があちらこちらで生まれているようです。

僕は終身雇用が一応保証された立場にありますので、
そのような悲劇の主人公になることはないようですが。

しかし、ともに仕事をした仲間が、
仕事の成果とは全く関係のない脈絡の中で組織からいなくなってしまうことは、
このアルコールで縮んでしまった大脳皮質では理解できないというか、
受け入れられません。

多分僕は、情に流されるタイプの思考モードで生きてきたんでしょう。

絶対、組織のトップや、経営者にはなれないタイプの脳みそしかもっていないようです。


僕はあと何回、再誕生の季節を経験できるんでしょうか。

もちろん、断酒者となり、肝臓に爆弾を抱える身となった今の僕は、
心がけた生活を送っていますので、
表向きは、かなり健康です。

飲酒者の頃は、しょっちゅう腹具合を悪くしていましたし、
健康のためと誤解しながら、一日中、異常な水分摂取を繰り返していました。

それに比べれば断酒者である今の僕は、健康なんでしょう。
したがって肉体的な意味で、死を意識することはないのですが…


しかし精神の辛抱がきかなくなってきている、
深く考えることに対して脳みそ体力がついていけなくなっている、
必要以上に情感に支配されている等の、
メンタル・弱っちさを考えると、
いつまでも若者のような無邪気な希望はもつことはできません。


いつかは分りませんが、この先に区切りがあるということを覚悟しなければなりません。


つまり、現在進行形の事態は、やがては過去形になります。
その終わりが必ずやってくる進行形を受け入れること、
これが僕たちに課せられた課題かもしれません。


この課題に対処できると、
おもろい老後を迎えることができるかもしれません。



そして今日もそんなもうすぐやってくる未来のために

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。