僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

オウム事件の区切り?

飲酒歴40年、断酒歴2年と5か月、不良初期高齢者、リスボン、59歳。

本日もリスボンの、ニュースネタ・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。



昨日から西日本から東日本にかけて激しい雨に晒されています。

僕の勤め先の大学も昨日の1時30分くらいに、
学内に緊急放送が流れ、

大雨の影響でJR湖西線が運休する可能性が高いので、3時限以降を休校とします

ということになり、

施設使用中止ということで、
僕も研究室を追い出されました。

また昨晩のうちに今日の休校も決定されました。


朝からピアノの練習をしたり、
研究書を読んだりして、
申し訳ありませんが、のんびり過ごしています。



そして9時30分くらいでしたか、緊急ニュースが流れ、

オウム真理教松本死刑囚の死刑が執行されたことを知りました。

またその後、オウム真理教の主だった幹部たちも刑が執行されたことが報道されました。


裁判の途中から全く意味のある発言をしなくなった首謀者、

そしていまだに首謀者の洗脳下にあるような、幹部をはじめとする狂信的な信者たち。


結局、事件の全容は明らかにされることはなさそうです。



オウム真理教が世間からの注目を集めるようになった頃、
幸福の科学と激しい敵対関係にありました。


若いころの僕は、このどちらの教団も、初期の教化のためのテキストを読み込んだことがあります。

表向きはどちらも、
原始仏教の基本的な考え方を正統的に継承するようなことが書いてありました。


しかしオウム真理教は、どんどんと激しい終末観をあおるようになり、武装化を強めていきます。

一方幸福の科学の方は、冒険ダン吉君教祖を根元神に祭り上げ、インチキ宗教世界観の確立に突き進んでいきます。



冷静に観察すれば、
どちらもお釈迦様の教えには全く従わない、バッタモン宗教であったのですが、

何故か僕は、初期のオウムには少しだけシンパシーを感じていました。


これも今思えば恥ずかしい限りなのですが、
オウムの教化用のテキストには、
インド哲学や神秘思想を思わせるようなきらびやかな言葉があふれていたのです。

そしてオウムは、まじめにヨーガを実践し、お釈迦様の世界観の実現を目指す集団のように見えてしまいました。

もちろん、オウムの実践は、教祖、松本の気まぐれで展開されていた宗教ごっこに過ぎなかったのですが、

オウムの幹部たちに医師や研究者がいたこと、

そして、あたかも本物っぽく見せる言葉の数々がありました。


やはり僕たちは、知らない言葉、知らないにもかかわらず、何となくあこがれを感じる言葉に踊らされるようです。

僕は曲がりなりにも英語を使うものとして、
そして若者たちに外国語を教えるものとして、

日本語の節操のない外来語、舶来語重用主義に対しては容赦のない批判を行っていますが、

オウムは僕たちの弱点を見事についたようです。


言葉をしっかりと理解することの重要性、

そして様ざまな思想を知りながら自らの知性で判断することの重要性、

これらの重要性を若者たちに伝えること、
多分、僕たちの世代に課せられた大きな課題だと思います。



20世紀、そして昭和の語り部として、まだまだやらなあかんことがいっぱいあります。

ですので

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。