飲酒歴40年、断酒歴3年と8か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。
本日もリスボンの、若者へのメッセージ・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。
今日の僕の1時間目の講義の内容ですが、
「現代デザイン論B」という授業名の中で、
仏像の造形について、仏教の教義と関係づけながら解説しました。
仏像という、どちらかというと古い造形物について語っといて、
どこが現代デザインやねん!というクレームが聞こえそうですが、
デザインという言葉を、
何かをできる限り多くの人に形として伝える概念として取り上げ、
仏像の意匠の中にその優れた実例があることについて考えてもらおうというのが、
今日の講義の狙いです。
できる限りそれぞれの個性がはっきりと表れている実作例を取り上げ、説明しました。
そして最後に、ここ数年にわたって訪れた中国の都市の仏像も紹介しました。
中国の大都市の寺院に安置されている仏像は、
僕が見た限りでは、造形的には日本の仏像よりも見劣りがします。
あまりにも分かり易すぎるのです。
この写真は、上海の静安寺に安置されている、おそらくは釈迦如来坐像ですが、
日本の多くの釈迦如来像と比較すると、そのキッチュさがはっきりします。
できる限り優れた作例を紹介するのが僕たちの仕事の柱の一つなのですが、
今日の授業では、あえてこのような事例についても紹介しました。
ここにはここ数年間の間にはっきりしてきた、僕自身の思いがあります。
というのも、この国の将来を考える時に、
日本の若者にとって、東アジアの国ぐにとの関係が極めて重要な意味をもつであろうことを伝えたかったからです。
今や三流国に堕してしまったこの国にとって、中国をいたずらに敵視することは、
決して得策ではありません。
そしてムン・ジェイン政権になってからとてつもなく異常な国になってしまった韓国についても、
現在の異常さは一時的なものであると捉え、相互理解を深めるべきです。
僕は台北も含めると、この5年間で、5回、中国の大都市を訪ねました。
もちろん、国家としての中国には問題もありますし、
中国の人びとのふるまいについても、僕たちの常識では理解できない部分もあります。
しかし、この国が東アジアの中で孤立していい理屈はありません。
そしてアメリカがこのまま、愚かな政権体制を続けていくのであれば、
日本にとって理想的な外交のパートナーはアメリカではありません。
いたずらに親しくせよとは言いません。
しかし互いを知ることが何よりも重要でしょう。
僕は若者たちの先遣隊として中国についてこの目で調べていきます。
ちなみに僕はいまだに現地で北京ダックを食べていません。
僕にとっての中国は、
まさに4000年の歴史の国であり、
その経済成長故に、世界有数のアートマーケットとしての国であり、
そして現代社会の中で世界中が無視することのできない国です。
そのような中国について、若者よりも深く知るためにも生き延びていきます。
ですので、いつものように
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。