僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

日本の絵画と中国の風景

飲酒歴40年、断酒歴3年と9か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、たまには歴史文化へのまなざし・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日は、明日から国立京都近代美術館で正式に開催される展覧会、

「応挙から近代京都画壇へ」の関係者対象の内覧会を見てきました。

何の因果か美術業界に関わるようになってほぼ、40年、

さらには美術教育を飯の種にするようになってからも30年以上、

ようやく、肩ひじを張らずに作品を楽しむことができるようになりました。

 

古来より日本の絵師たちは、

そして明治以降は洋画家も含めますが、

常に、いかに外国からの影響を脱し、

真の日本風の芸術を達成するかということに呪縛されてきました。

桃山時代狩野派に始まる京都画壇の伝統もその例外ではありません。

そして一般的には、応挙を始祖とする丸山派や四条派は、

絵画における和風の確立に貢献してきたとされますが、

今日僕が見た印象では、

その円山派や四条派ですら、中国からの影響はなかなかに根強く、

真の和風の確立は困難であったのではないかと感じました。

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写真は、北京にある頤和園という大規模な庭園の中の一風景です。

頤和園は英語表記で Summer Palace と書くことからもわかるように、

大規模な避暑地ですが、とにかくとてつもなく広い。

広い庭園の中心は湖なのですが、その湖、人口湖なんだそうです。

上海でも豫園という庭園を訪ねましたが、

今日、丸山派や四条派の絵を見ながら、

特に中国の風景を取り上げたわけではない作品でも、

どこか、中国の風景の屋台骨を支えている感性と同じものがあるのではないかと感じました。

最近、とみに中国文化に傾倒しだした僕の思い込みかもしれませんが、

でもやはり、東アジア全体を俯瞰的にとらえるような視点は必要だと思います。

 

少し理屈っぽい終わり方になりますが、

この理屈の有効性を確かめるためにも、元気で居続けましょう。

そしてそのためにもいつものように。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。