僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

今朝は泣きそうやった

飲酒歴40年、断酒歴4年と8か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル61。

本日もリスボンの、僕の原点・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日の報告は、タイトル通りです。

今朝のNHKニュースを見ていて泣きそうになりました。

 

話題の主は、尾野一哉さん、

ヤマユリ園殺傷事件の被害者のおひとりです。

 

尾野さんは、自閉症および重度の知的障害と暮らしてらっしゃる障害者です。

現在ヤマユリ園は、一部が改装工事中で、

入所者の多くが、再開所後、再びヤマユリ園に戻ることを希望しているそうですが、

尾野さんは新たに制定された重度障害者のへの介護サービスの制度を利用しながら、

一人暮らしをされています。

 

尾野さんのご両親は、一哉さんの障害の程度から、

一生涯、施設での暮らしを覚悟されていたそうですが、今回の事件の後、

新たな介護サービス制度による自立生活の可能性があることをお知りになり、

衝撃を受けられたとのこと。

 

現在、一哉さんは、ヘルパーの介護を受けながら、

一人暮らしをされているのですが、

何に泣かされたかというと、

このルポの最後のシークエンス、

ご両親が一哉さんにテレビ電話をかけます。

そして遊びに行っていいかと問いかけると一哉さんが、

「やめとく」と元気に答えました。

「やめとく」はおそらく、一哉さんの独自の語法で、

「一人で大丈夫だよ」、「今回はいいけどまたね」といった、

いくつかのメッセージが込められたいい方のようでした。

 

そしてこの一哉さんの返事を聞かれたご両親、

ホンマに破顔の笑顔とはこのことかと思わせられる、値千金のお顔、

テレビ電話の向こう側の一哉さんも、最高のにこにこ顔でした。

 

この時のご両親と一哉さんの笑顔を見ていた僕は、

涙腺が破れかけていました。

知的障害とともに暮らしている人の心の底からの笑顔、

本当に魂を揺さぶられます。

そして今回のルポでは、十分に高齢者の域に到達してらっしゃるご両親の、

ホンマに繰り返しになりますが、こちらも破れかけの笑顔、

今、思い出しても、涙腺がやばくなります。

 

こんな笑顔に出会うために僕は生きていると思います。

死ななくてよかった、

そしてこれからも生き続けます。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。