僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

今日もお庭読書

飲酒歴40年、断酒歴7年と2カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル64。

本日もリスボンの、多分かなり贅沢・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

明日は勤務先の大学の入学式、

そしておそらく、僕が出席する最後の入学式です。

定年後の再雇用はおそらくないでしょう。

 

ちなみに大学教員の再雇用ですが、

僕の勤めている大学をはじめとして多くの大学では、次の二つのパターンがあります。

 

一つ目は特任教員としての期限付き契約です。

こちらは、外部に対しては、専任の教員と同じ社会的な立場として扱われます。

授業や業務等の労働負担は若干、減少し、

また給与も別体系になり、もちろん、減額されます。

しかし、ある程度のまとまった収入が保証され、

また社会的な立場もある程度は担保されますので、

一番、望ましい残り方かもしれません。

 

そして二つ目は、非常勤講師として新たに雇用されることです。

こちらは、担当授業時間ごとに給与が決まっていますので、

言わば、アルバイトのような雇用です。

一コマあたり、月額、3万円前後が相場でしょう。

授業だけの担当ですので、気楽は気楽な勤務ですが、

収入は激減します。

 

多分、僕には、どちらもないでしょう。

なぜそう思うのかについては、

僕自身のこれまでの半生の振り返りも絡みますので、

またしかるべき時に報告します。

 

明日から最後の大学の業務がスタートしますが、

今年は、昨年までに比べると、週当たりの授業負担が丸一日分、減りました。

結果としてかなり余裕のスケジュールになります。

ですので、自分自身で能動的に過ごし方を考えなければなりません。

 

ミュージシャン修行は、もちろん、今後の僕の生活の柱にしていきます。

 

そしてそれと同時に、学術的な指標に縛られない、自由な思考訓練にも、

重点を置こうと思っています。

 

僕の今の関心は、相対的少数者の社会的、文化的権利や貢献に向かっています。

僕のこれまでの経験を活かすためにも、

このテーマにかかわる海外からの情報のキャッチに力を入れたいと思っています。

 

ここ1週間ほど、日中、庭で読書する時間をもつようになりましたが、

このお庭読書、洋書のエッセイ等を読みふけるのに、とても有効なようです。

今日も昼過ぎから、一昨日、紹介しました、

デンマークの女性イマームが書いたエッセイを読み進めましたが、

暖かい日差しの下、充実した読書を楽しむことができました。

 

今日は、著者のハンカンさんの、コペンハーゲンの大学を卒業したのちの、

カイロとダマスカスでの彼女の研究生活について振り返った章を読みましたが、

その中で、ハンカンさんは、ムスリムが一日、5回行う礼拝について、

その意義や精神的な効用について語っていました。

 

 

ムスリム以外にとって1日に5回の礼拝が義務付けられていることについては、

イスラムの教えが少し負担が重いのではないかという感想をもちがちですが、

ハンカンさんは、毎回の礼拝を通して、神との一体感を感じると同時に、

ムスリムのみならず、すべての人同士がつながっている感覚を実感するということで、

とても大事な時間であると述べています。

 

僕たち、東アジア文化圏に住む人間にとってイスラムは少しばかり縁遠いのですが、

しかし今読んでいる、ハンカンさんのエッセイは、

イスラムの普遍的な側面について、いきいきと伝えてくれます。

 

お庭読書が僕にとってびったしの方法だったのか、

たまたま、読みやすい本に出会っただけなのか、定かではありませんが、

ムチャクチャ寒い日や雨天、あるいは荒天の日以外は、

このお庭読書、僕のライフスタイルの重要な一部になりそうです。