僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

眠り

アルコール症の根本原因、過度の飲酒が習慣化することの理由については、それぞれ皆さん、いろいろある、或いはあったと思います。
皆さんの投稿を読んでいても、生活や仕事上のストレスの解消が最も多いようですが、他にもそれほど表面的にはシリアスではないように見える理由もありますよね。

で、僕もそうなんです。
生活や仕事のストレスが過度の飲酒の習慣化の原因ではなさそうです。

(もっとも、本人が気がついていないだけで、実はとんでもないストレスと向かい合っているのかもしれませんが。)

僕の場合、過度の飲酒のきっかけは、酒が純粋に好きだということと、酒を飲まないとスムーズに睡眠がとれないのではないか、という不安でした。

酒が純粋に好きだということは、多分勘違いで、本当のところは、アル症になりました、結果として脳君がほしがります、肝君はホンマは止めてほしいねんけど、なかなか言えない、筋肉君たちは一時的にしても少し楽になるので、脳君の判断を支持してしまう、その結果、心身全体として、「酒が美味い」と、錯覚してしまう、それだけのことなんでしたけどね。
この脳君の横暴が、肝君をはじめとするほかの大事な仲間たちをぼろぼろに傷つけていた訳です。

で、睡眠への不安です。
いわゆる寝酒、というやつですね。

ある一定の時間までに酒を飲んで酔ってしまえば、翌日、予定していた時間に起きることができる、
この効果は魔物でした。
しかも、ある時期から、飲酒を経ての睡眠の方が、深く安定していると錯覚するようになっていました。
一定の時間、眠らなければならない、この呪縛がある種の強迫観念のように僕の生活を支配していました。

でも考えてみれば、睡眠が多少足りていなくても、人間、死にはしないし、行動にそれほどの支障は生じないんですよね。
そしてそもそも、そこまで限界に近い効率を要求されるような生活を強いられていた訳でもなかったんです。

やはり、この寝酒という動機も、アル症におかされた脳君の横暴だったのかもしれません。

だとすると、僕のアル症は、20代には発症していたんですね、問題飲酒には結びついていなかっただけで。

で、断酒ライフ以降の睡眠です。

人間、すっと眠ることができるものですね。

酒を止めてから、ある程度体が疲れていないと入眠出来なのではないかと思い、無理やり運動をしていたような気がします。
今でも、プチ筋トレは続けていますし、昨日投稿したわが家のワン太(といってもおぜうさんですが)とのお散歩も、入眠をスムーズにするための運動という意識はあります。

でも、最近、分かったのですが、ムチャムチャ眠くなくても、眠ることは難しくないんですね。
というか、ごく当たり前にできることなんですよね。

睡眠不足に陥るかもしれないという理由の乏しい不安、僕の人生はこの意味のない不安によって、支配されていました。
この支配も、アル症の症状だったんですね。

今では、毎日11時前後に就寝し、1時から2時の間に1度目が覚め、そして再び眠り、4時から6時の間に目覚めるというリズムが定着しています。

もっとも仕事に復帰したらどうなるか、わかりませんが。

昨日、大学のスタッフから、日本への留学を考えているインドネシアからの若者たちを対象にしたアート・ワークショップを行ってほしいとの、依頼の電話がありました。
ワクワクしていいですよね、この依頼に対して。

今日も、皆さん、そして僕もご機嫌さんで、LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフを。