僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

H先生

アル症と肝硬変、二重苦と死ぬまでタッグを組むぞ、リスボン、57歳。
本日も、気まぐれ・ノープラン・わがまま・独善ブログ、ご訪問、ありがとうございます。


さて、本日、断酒ライフ継続、半年を迎えました。
長かったような、あっという間だったような。

断酒ライフ継続、半年達成、おめでとう!ひゅ~ひゅ~、ドンドンドン、ぱちぱちパち、

という気分には、正直なっていません。

ネガティブな意味ではなく、昨日も一日、今日も一日、そして明日も一日なんだろうなぁ、という、現状をそのまま受け入れ、肯定している気分です。

断酒者にとって断酒期間の継続は、長いほうがいいに決まっています。
でも、いちいち、記念日のように意識してしまうのも、期間に妙な意味づけをもたらすような感じがして、違うかも、と考えています。

僕は思うところがあって、断酒会には参加していません。
一つには、断酒期間の継続年数を競うことによって、妙なヒエラルキーを持った人間関係が形成されそうなところに、引っかかっています。
僕にとって、ブログを書き綴り公開すること、また、皆さんのブログに目を通すことによって、
断酒業界(?)の横のつながりに助けられているように思います。

今後も皆さん、よろしくお願いします。


さて、1月に強制入院、1月から6月半ばまで休職扱いになりました。
僕は大学の教員をしていますので、メインの業務は当然ながら、授業の担当ということになります。

しかし1月の入院の段階で、今年度のカリキュラムを決定する必要があり、その時点での僕の復帰予想が立たなかったこともあり、今年の前期、すなわち4月から9月(といっても実質上、7月までですが)の僕の担当の授業につきましては、ピンチヒッターを立てることになりました。

昨日、それらの授業の中でも、最も大口の講義のご担当をお願いしていました、H先生にお礼のあいさつを申し上げ、授業内容引継ぎのミーティングを持たせていただきました。

H先生は、僕の勤める大学を定年退職された、建築家で、実務のみならず、理論や歴史にもお詳しく、また、実用的な建築設計のみならず、アートとしての建築の指導についても、素晴らしいお仕事をされてきた方です。

H先生には、在職中からお世話になりっぱなしです。
僕の1回目の社会的な死の際にも、大局的な観点からご発言をいただいたということも、のちに漏れ聞き、知りました。
大学という社会から隔離された空間の中では、貴重な、清濁併せ呑むということをご存知の先生です。

僕は先生に、現状をお伝えし、1度(2度)死んだ身ですので、精一杯生きることをお伝えしました。

先生は過去に精神科の病棟の設計も担当されたこともあり、一般の方々よりは、僕たち、アル症者のことについてご存知のようでしたが、それでも、僕たちが直面せざるを得ない、社会的抑圧については、あまりご存じないようでした。

H先生のように、世間の甘さ苦さ酸っぱさをご覧になり、理解力と包容力のある方でも、僕たちのことについて、十分にはご存知ではない、
潜在的な要支援者も含めると国内に200万人いるといわれている、アル症者。
無視できないはずのサイレント・マジョリティーですよね。

H先生には今後の活動に対する励ましをいただきました。
しかし、それと同時に、当事者としての発言の必要性についても、新たに考えております。

昨日はH先生と面会させてもらうとともに、ごみ屋敷化しています研究室の片づけにも着手しました。
無駄な書類の多いこと。
誰やねん、ITはペーパーレス社会をもたらすって予言してたのは。


今月いっぱいは、書類というゴミ出しと戦うことになりそうです。

皆さんもそれぞれ、夏の課題をお持ちだとともいますが、あの魔の液体の誘惑にだけは負けんときましょ。
そんなわけで、皆さん、そして僕も、今日もご機嫌さんで
LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続させましょう。