僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

断酒ライフと海外

アル症と肝硬変、でも1週間余りの海外出張、OKでした、リスボン、58歳。

本日もリスボンの、ホッとしてます・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。

今、ヨーロッパ時間の8月30日、20時をちょっと回ったところです。
ミラノのマルペンサ空港の搭乗口で書いています。

忙しくも楽しかったドイツ・イタリア出張、終了です。

これから仁川まで約10時間、その後、3時間ほどのトランジットののち、関空に向かいます。

ヨーロッパから帰るときはいつも、正直な気持ち、帰りたくありません。
ようやっとヨーロッパご飯にも慣れ、
また、地下鉄を始めとする各都市の主要交通機関にも慣れてきたときに、
帰国の途につかなければなりません。

仕方がないですよね、僕のベース基地は日本ですから。

断酒ライフに入門してから初めてのヨーロッパ出張でした。

もちろん、ドイツと言えばビール、イタリアと言えばワインですから、
酒が好きすぎてアル症と肝硬変になった身としましては、覚悟は必要でした。

でも、全然、大丈夫でした。
以前にも書きましたが、ヨーロッパの街では、ストリートで食事を取るのがごく普通の楽しみ方ですので、
こちらが何気なく歩いていても、楽しく美味しそうな飲酒の現場にしょっちゅう出会います。

美味しそうだな、とは思いました。

でもあの楽しみはもう許されない、という惨めな感慨はありませんでした。

僕たちにとっては、一時の誘惑に負けてしまうことよりも、
そのあとに間違いなく訪れる地獄の方が恐ろしい。
しかもこの地獄、必ず家族を巻き込みます。
そして僕の場合、精神科よりも先に、消化器内科への強制的入院が間違いなく待っています。

酒を飲まずにクリアーな感覚で異国の文化を楽しむこと。

こんな贅沢も放棄しなければなりません、たった一口の酒で。
僕たちはそういう生き物になってしまったのです。

惨めと言えば、そんな生き物になってしまったことは惨めですね。
でも、酒を楽しむことができないことは惨めではありません。

酒を飲まないことの山盛りのアドバンテージ、
残りの人生、この山盛りが待っていてくれるんです。

今回の旅、断酒ライフの覚悟が試されたというよりも、
断酒ライフの素晴らしさをまたも教わることができた、素晴らしい機会でした。

この素晴らしさを維持します、
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。