僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

多分、泣いちゃいます

飲酒歴40年、断酒歴2年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、これも生きがい・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。


昨日の国家機密をめぐる打ち合わせ(笑)で、
今年の公式の仕事のスケジュールは終えました。


いわゆる冬休みですが、
今年も論文を1本、仕上げる予定です。

しかしスケジュールの自由度はさらに高まるので、
やはりのんびり過ごすことができます。


今日の午前中は、PC内の論文に用いる写真の整理をしながら、
YouTubeベートーヴェンの第九を聴きました。

リッカルド・ムーティ指揮のシカゴ交響楽団の演奏動画です。



第九って、変な曲ですよ。

交響曲のくせに第4楽章だけ独唱とコーラスが入りますし、

その異質な第4楽章と前の3つの楽章をつなぐために、
相当、むちゃな力業としか言えない構成を工夫しています。


シラーの「歓喜に寄す」を音楽にしたいというのは、
ベートーヴェンの若いころからの夢だったようで、

ベートーヴェンはほとんど耳が聴こえなくなった最晩年にその夢の実現に挑戦したようです。


変な曲ですが、でも、すごい曲です、第九。


第1から第3までの楽章は、
19世紀初頭のヨーロッパ音楽の究極の完成度を実現しています。


そしてけったいな第4楽章、

変な曲なんですが、
やっぱり、感動的な曲でもあります。

特にバリトンの独唱から始まるコーラスの部分、

徐々にメロディーと歌声が広がっていくプロセスは、
筆舌に尽くしがたい、感動にあふれています。


僕も第4楽章からは、写真の整理を中断し、
動画に集中しました。

そしてコーラスバートを聴きながら、溢れそうな涙をこらえていました。


僕は第九を生で聴いたことはありません。

聴きたいなとも思いますが、
まともな状態を保って聴くことができるか自信がありません。


というのも、
鍛え上げられたオーケストラの音と、
そしてこれも鍛え上げられた声楽家たちの歌声を、
全身全霊で浴びることができた時に、

恐らく涙をこらえることができないだろうと思うからです。

泣き声をあげることはないと思いますが、
しかしクラシック音楽のコンサートでは絶対的な作法である静寂さを守ることができるかどうかは、
自信がありません。

きっと鼻くらいはぐずぐず言わしそうな気がします。


でも、聴いてみたいですね、泣きもってでも。


音楽のために死ぬことを止めましたので、
これからも生き続けます。

そしてそのためにもいつものように


皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。