僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

いやな客

飲酒歴40年、断酒歴3年と7か月、不良初期高齢者、リスボン、60歳。

本日もリスボンの、ホンマに不良ですわ・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

世間では連休だったそうですが、

一年中連休の僕は、あまり意識していませんでした。

岸和田のだんじりでも見に行けばよかったかなとも思いつつ、

でも、きっとむちゃくちゃ暑いだろうなぁとも思いつつ。

 

今日のタイトル、いやな客とは、

ずばり、僕のことです。

きっと嫌な客だったと思います。

もっとも金銭のやり取りが発生していませんので、

その意味では客ですらなかったかも。

 

今日は午前中は家事をしたり、ピアノの練習をしたりと、家で過ごしましたが、

昼から琵琶湖大橋を歩いて渡り、ピエリ守山に行くことにしました。

 

ピエリに特に惹かれるものはないのですが、

わざわざ、琵琶湖大橋を歩いて渡るというところに意義を見出しています。

ですが、今日、うっかりピエリに行ったのは、うれしい誤算でした。

 

というのも今日、ピエリでは、

21トリソミー、いわゆるダウン症者として生まれながら、

お母さんとの二人三脚で書家として素晴らしい作品を制作している、

金沢翔子さんのスピーチと作品展が開かれていたからです。

スピーチを聞くことはできませんでしたが、

これまで図版では拝見したことのある翔子ちゃんの作品を、

じかに見ることができました。

 

ただし、作品展といっても、

厳密なことを言うと、展覧会ではなく、

展示会だったのです。

 

どう違うねんと思われるかもしれませんが、

大違いなんです、アート関係者にとっては。

 

展覧会は作品を最高の状態で見せることを第一に会場が作られます。

一方、展示会は、作品を購入してもらうための、いわばディスプレイです。

で今日は、展示会でした。

照明の当て方、空間における導線等は、まさに商談を第一に考えたデザインでしたが、

でもせっかく翔子ちゃんの作品が見られるので、ゆっくりと楽しませてもらいました。

 

購入を考えてもらうための展示会ですので、

機嫌よく作品を見ている僕に対して、

よう分からんおっちゃんが、話しかけてきます。

話しかけてくれる情報の殆どが、作品をゆっくり見たい僕にとっては、

無用のノイズに過ぎません。

ですので、答えるのも面倒だったので、

まるで犬でも追い払うかのように、手を振りました。

おっちゃんの営業トークは、

作品だけに没頭したい僕にとって、迷惑極まりないものだったのです。

 

でもよく考えてみると、

僕の行動も大人げなかったとは思います。

大人げなかったとは思いますが、

作品に没入しようとしている僕の緊張感を緩めないためには、

無言で会話の拒否のサインを送る必要がありました。

他にいい方法があったかもしれませんが、

でも、ストレートに反応してしまいました。

 

金沢翔子さんの作品、

僕は書については詳しくないのですが、

のびのびとした創造力の感じられる、

素晴らしいものでした。

特に「心」という一文字だけを書いたいくつかの作品、

いろいろな心の形があって興味がそそられました。

 

僕たちの心もいろいろですが、僕たちが生き延びる前提条件は一つです。

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。