僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ポンコツだからこそ分かること

飲酒歴40年、断酒歴3年と10か月、不良初期高齢者、リスボン、61歳。

本日もリスボンの、亀の甲よりノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

若いころの僕は健康でした。

というか、健康そうに見えましたし、

僕自身が僕のことを健康だと思っていました。

 

中学2年生の時にリューマチ熱を患い、1か月ほど療養生活を送ったことがありましたが、

それ以外には、2、3日の風邪以外に病気らしい病気をしたことはありませんでした。

高校生までは、やせの大食いで、いわゆる健啖家といっていい食べっぷりだったと思います。

大学生になり、一人暮らしを始めたことで多少、食事が不規則になり、

少しづつ腹が出ていきましたが、

酒は強く、量が飲めたのみならず、それほど乱れなかった酒だったこともあり、

この点でも健康にみられ、また自分を健康であると勘違いしていました。

 

愛車、カローラ35万キロ君も、燃費もよく頑丈な車です。

 

ところが健康に見えていた僕の体と精神は、

40年にわたる過剰な飲酒のためについにネを上げ、

肝硬変とアルコール使用障害という不治の病とともに暮らす身となりました。

愛車の方もさすがに24年も乗っていると、各部にぼろが出始めます。

特にブレーキオイルパイプに傷が入り、ブレーキが全く効かなくなった時は、

ビビりました。

 

身体も車も、専門家による処置を受けましたので、

専門家のアドバイスに従って慎重に操るようになりました。

恐らくこの慎重に扱うようになったことが、

病人になったことによって得られた、新しい感性でしょうね。

 

断酒ライフ入門とともに、過剰な塩分と油脂を受け付けなくなりました。

以前にも報告しましたが、僕にとってラーメンは塩分と油脂の塊にしか見えず、

口にすることは全くなくなりました。

車の運転も同じで、常に制動系統にトラブルが起こるかもしれないと考えながら演奏するようになりました。

どちらも第三者目線には完全にポンコツの状態なったからこそ到達できた、

ある意味での熟練の境地(ほめ過ぎ?)だと思います。

 

ポンコツになったことは、恥ずべきことではありません。

ポンコツであることを自覚し、

ポンコツ状態にふさわしい用い方を心がければよいのです。

 

一番ダメなのは、ポンコツになっていること、

あるいはポンコツ寸前であることが理解できないことでしょうね。

その意味で僕たちは、体と心のぼろがはっきりと現れたことによって、

救われたのかもしれません。

いろいろなものに感謝しなければなりませんね。

 

感謝の気持ちを表すためにも

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。