飲酒歴40年、断酒歴4年と6か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル61。
本日もリスボンの、実はみんな結構バカかも・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。
残念ながら今日も Sars-Cov-19 がらみの話題になりそうです。
感染者の数を中心に考えれば、
かつての非常事態宣言以上の危機的な状況を迎えつつあるようです。
重症化する症例を中心に考えれば、また別の理解もありそうですが、
病院をはじめとする医療機関の対応限界が近づいている地域があるのも事実でしょう。
以前ほどではないにしても、
またゼロリスクを至上命題とする自粛警察的な動きが出てくる恐れもあるでしょう。
ゼロリスク至上主義に対しては、
社会心理学の専門家等が、
いわば社会学的な問題として考察の対象として取り上げ始めています。
不謹慎のそしりを怖れずに言えば、
今という時代、人間という社会生活を営む動物が、
集団的なレベルではいかに愚かしい判断に左右されるのかを実証的に研究する、
絶好の機会になりそうです。
そして僕はそんな中で、
僕たちの社会が、
科学的な知見を適切に共有することについてとても下手くそだということを、
最初から危惧していましたし、感じていました。
専門家ですら、いまだに Sars-Cov-19 の感染のメカニズムについては、
十分な理解には至っていないようです。
専門家はその立場上、何事かを断定する物言いは避けますが、
リスクが存在することだけはしっかり指摘します。
そして訳知り顔の中途半端な解説者もどきが、
そのリスクの部分だけを拡大解釈して、
メディアを中心に扇動的に拡散させます。
その結果、多くのデマもどきが出回りました。
ゼロリスク信者たちは、このデマに振り回されてしまった可能性が高い。
そして今回の騒動でさらに面倒なのは、
誰にも明確な悪意はないことです。
みんなが、自己防衛本能、
さらにはその拡大的な動機として社会正義のために何かを主張し、
そして行動してきました。
僕はこの不幸の原因の一つに、
社会全体に蔓延している、
科学的な知見に対する根本的な無理解と、中途半端な理解があるように思います。
どの分野であれ、科学的知見というものは、
そう簡単に到達できるものではありません。
ウィルスとはそもそも何か、僕たち非専門家が訳知り顔で語れることの殆どは、
ただのたとえ話に過ぎません。
しかし僕たち非専門家は、キャッチーな話には飛びついてしまいます。
自然科学研究に従事してらっしゃる皆さんは、
専門家の知見がどのように社会一般に広まっていくかというようなことには、
恐らく、関心をおもちではないでしょう。
そんなことより、ご自身の関心の対象としての研究に先進されると思います。
しかし今回の事態を考えると、
専門家の皆さんにも、
必須の予備的な知見の学習をできるだけ省略しながら、
キャッチーな結論だけを欲しがる、
厚かましくも欲深な大衆というものの心理について、
少しだけ、関心を向けてほしいと思います。
少なくとも日本の研究者の皆さん、
あの愚かとしか言いようのないこの国の行政責任者たちには、
時間をかけてちゃんと説明してください。
アイツらの理解力が低いことは知っていますが。
でないと、この国の対応は、後の世の歴史家によって、
あの史上最悪の大統領が率いる国以下であったと語られてしまいます。
分野は違えど、一応、研究者の端くれとして、感じてきたことです。
絶望するにはまだまだ早いっすよね。
ですのでいつものように。
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。