飲酒歴40年、断酒歴5年、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。
本日もリスボンの、頼もしく楽しい話・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。
今日は、今年から改装なった旧京都市美術館、現京都市京セラ美術館に、
勤め先の卒業制作展を見に行ってきました。
京都市美術館、外観はあまり変わっていませんが、
新たに地下1階を設け、
各展示室はあまり変更せずに、展示室同士の連絡の動線に大きな変更を加えることで、
内部空間の印象はかなり変わりました。
慣れないと、しばらくは迷子になりそうです(笑)。
さて、勤め先の卒業制作展ですが、気になった作品というか、提案がありました。
古着の端切れから新たな衣服を作り出すことで、
提案した学生が、展覧会期間中、
チクチクと衣服を作り続けるようです。
写真はその彼女の公開制作の様子ですが、
少しずつ完成していくコスチュームの完成度もさることながら、
制作に用いていたミシンがまた気に入りました。
ご覧のように、かなりの年代物の、
それも足踏み式のミシンです。
彼女はこのマシンのペダルをリズミカルに操りながら、
作業を進めていました。
素材のリユースを図るだけではなく、
道具のリユース、
そして制作方法のリユースまでをも目指す彼女のプロジェクト、
僕たち、前世紀の生き残りにとっては、感涙物の提案です。
しかしさらにうれしいことに、
提案し、そして会場で作業を進めている彼女が、
実に楽し気に制作を進めていたことでした。
僕たちにとって懐かしい、いわばレトロな対象が、
彼女にとっては、かえって新しい、刺激的なオブジェとして働いているようです。
最近の美大の学生によるデザイン提案は、
いわゆる AI の可能性に頼ったものが多く、
ちょっと食傷気味だったのですが、
今日は久々に、暖かく、そしてある意味で痛快な取り組みに触れることができました。
若者たちの新しい挑戦に触れると、
僕たちもそう簡単に死ぬわけにはいきません。
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。